・・・水仙の葉の たわむまで (芭蕉)
昨日は、首都圏で初雪となりました。早朝のうち霙交じりでしたが、明るくなった頃から雪混じりとなりました。それも、どかどか降って大変でした。
うちの庭には水仙はありませんので、残念ながら芭蕉のような風流な気持ちにはなりません。そもそも、昨日の降りでは、たわむどころか「折れるまで」っていう感じでした。
初雪や 乾いた糞が 隠れるまで
うちの犬は、ときどき庭に出てセルフ散歩を楽しむのですが、その時に落し物をしてきます。隅っこのほうですから、それほど景観には影響はないのですが、一応普段から気になってはいます。
雪の朝 二の字二の字の 下駄の跡 (田捨女)
わずか6歳でこの俳句、すごい才能としか言いようがありません。下駄を履いた女の子が、雪が嬉しくて庭に出て喜んでいる情景が目に浮かんできます。
雪の朝 溜息ついて 窓閉める
どうも、こどもと大人の差は、雪が降って喜ぶか、あるいはがっかりするかにかかっているようです。大人は、どこかで純粋なこどもの心を失くしてしまう。楽しかったはずの雪遊びも寒いだけ、明日の仕事にも影響するとか、つまらない事ばかりを考えてしまいます。
・・・一二三四 五六人 (一茶)
ひぃふぅみーよー、いつむびと・・・ですかね。雪道をだんだん人が出てくる様子を詠ったんでしょうか。なかなかしゃれた俳句、というか遊び心が詰まった楽しいものです。
初雪や 一二の三で 外に出る
とにかく、雪が降ると外に出るにはそれなりの決意が必要です、大人になるとね。こどもの心を失くすという事は、まぁ大人としての責任が身についたということにしておきましょう。