2013年1月26日土曜日

Paul Lewis / Schubert ''Wonderer Fantasy''

最近、あんだけ書いてたクラシック音楽の話が少ないじゃないか・・・という声・・・はあるはずもありませんが、確かに少ない。減りました。

クリニックを開業した頃から、本格化したクラシック好きですが、数年間で自分にあう有名曲はだいたいそろいました。さらに数年で、同じ曲でも他の演奏家によるものを集めました。さらに、本来の楽器から他の楽器へ編曲物などのマニアックなものに手を出して、あらかた収集終了状態になったんです。

そりゃ、クラッシックの奥の深さを考えればパーフェクトとはいえませんが、評論家じゃないし、まして演奏家でもありませんから、聴きたい物だけ聴いていればいいわがままなファンということです。

定期的にめぼしい新譜をチェックしていますけど、さすがに昔の有名どころの再発ではだいたいすでにCDを持っていて、ダブって購入することはありません。 完全な新譜については、次から次へと出てくる新しい演奏家については、よく知らないのでそれほど購入意欲をそそられません。

となると、ある程度お気に入りの演奏家の新録音に注目という事になるのですが、さすがに1年に1枚程度のペースですから、そんなにいつでも面白そうなものがあるわけじゃない。

たいてい新品ならHMV、中古ならAMAZONを利用して通販生活をしているわけですが、HMVでは購入額によって割引のランクが変動し、以前はHMVのお得意様のマスターステージ獲得維持は楽勝でした。最近は、ステージ維持のため(?)の最低限の買い物しかしていません。

そんな中で、最近注目したのがこれ。ポール・ルイス(姓も名も平凡だ)は90年代なかばに頭角をあらわした、数年前に引退したアルフレッド・ブレンデルの弟子のイギリス人ピアニスト。

ベートーヴェンのソナタの録音は、2000年以降の全集としては出色の出来でした。ベートーヴェン・チクルスと平行して、シューベルトも録音をしていて、数枚がすでに登場していたのですが、昨年秋に久しぶりに出たのが「さすらい人幻想曲」、「楽興の時」などを収めたもの。

ベテランの域に入ってきて、若さでバリバリ弾くと言うよりは、音と音の間をうまく埋めていく感覚が出てきたところが、さらに最強に近づいた感じです。シューベルトでは、特にそこんとこが大事。