ブルッフは19世紀後半のドイツの作曲家で、ロマン派のながれを汲み、バイオリン協奏曲が唯一有名。それほど作品も多くなくCDも少ないし、知らなくても困らないクラシック作曲家の一人かもしれません。
でもね、室内楽でいいのがあるんです。弦楽四重奏なんですが、これは是非きいてもらいたい。
何がいいかというと、雰囲気なんです。なんだそりゃ、と言われそうですが、単に甘ったるいだけではなく、なんと言うか、ビートが利いているというか。
誤解を招きそうな表現ですが、言ってみればクラシックのハードロック。クァルテットのなかで、低音パートをきびきびさせて、曲のどっしり感を感じさせます。
このCDではマンハイム四重奏団という方々が演奏しているのですが、うーん、ほぼ無名。世の中には弦楽四重奏団は山ほどありますが、有名どころばかりを聴いていると、だいたい演奏している作曲家も有名どころばかり。
かえって、ちょっとマイナーな人のほうが、マイナーな曲を演奏してくれていたりするので、こういうCDを見つけると、自分だけが知っている掘り出し物のような感じでなんか嬉しくなってしまいます。