キリスト教では、復活祭の46日前の水曜日を「灰の水曜日」と呼び、それが今年は2月18日でした。ここから、復活祭の前日の「聖土曜日」までが、四旬節と呼ばれる期間にあたります。
復活祭は、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」という決まりがあって、年によって3月22日~4月25日までの、およそ一か月間の間で変動する移動祝日です。
当然、四旬節の期間も同じように変動があるわけですが、固定されている降誕祭関連の行事と違って、自分のような非キリスト教徒にはわかりにくい暦の要因となっています。
キリスト誕生を祝う降誕祭の準備をするのが、その前4週間の待降節。四旬節も同じように、復活祭を準備する期間とされていて、この期間は食事の制限と祝宴の自粛が求められています。
そこで、その前に楽しんでおこうというのが謝肉祭、つまりカーニバル。仮装行列などを行ったりするのですが、近年はラテンの国のド派手なものが有名。
そんなわけですから、四旬節の期間に入ると教会でも音楽は禁止、悔い改めの期間となります。大人らしいが語源となる「おとなしい」も、ここでは音無しでのお祈りというところ。
となると・・・バッハの教会カンタータは・・・無い。
バッハとしては、受難週から復活祭、昇天祭と続く最大のイベントに向けて、準備をする期間に充てていたはずで、毎週のカンタータ準備からは解放されていました。
教会暦に沿って、カンタータを順番に聴いていこうと思い立ったのは、ちょうど昨年の今頃。毎週のカンタータが無いことで、宗教曲の一般知識を勉強することができました。もう一度、いろいろと復習をして
自分も復活祭の準備をしたいと思います。