昨夜は、田園都市リウマチフォーラムの講演会。13回目です。もとはと言えば、横浜北部地区でリウマチ診療を実践する自分たちの私的な勉強会から始まり、どうせならもっと仲間をふやそうということになった会。
今までの会の記録は以下の通り。
第1回 2010/11 最新事情
聖マリ リウマチ内科教授 山田先生
第2回 2011/3に予定していましたが震災のため中止
第2回 2011/5 MTX最新知見
聖マリ リウマチ内科教授 山田先生
第3回 2011/10 膠原病と腎臓障害
昭和藤が丘 腎臓内科教授 吉村先生
第4回 2012/2 肺障害
聖マリ リウマチ内科教授 山田先生
第5回 2012/6 今後の課題
東京医科歯科教授 針谷先生
第6回 2012/10 リウマチと妊娠
成育医療センター 村島先生
第7回 2012/2 早期リウマチの鑑別
聖マリ リウマチ内科教授 山田先生
第8回 2013/7予定 バイオ時代の考え方
女子医 リウマチセンター教授 桃原先生
第9回 2013/10予定 ステロイドの最新事情
聖マリ リウマチ内科教授 山田先生
第10回 2014/2予定 課題と問題点 第10回記念講演会
女子医 リウマチセンター教授 山中教授
第11回 2014/6 iPS細胞を用いた再生医療
横浜市立大学 谷口秀樹先生
第12回 2014/10 リウマチ類縁疾患の鑑別
聖マリ リウマチ内科教授 山田先生
第13回 2015/2 私の考えるリウマチ診療
日本医科大学 桑名正隆教授
なんだかんだで、よく続いています。他にも似たような会はたくさんあるのですが、一応一定の成果はあげて定着してきたと言えそうです。
さて、今回は日本のリウマチ診療の次世代のリーダーの一人。昨年、日本医科大学の教授になった桑名先生をお招きしての講演会。
顧問の聖マリ、山田先生と旧知の間柄で、無理を言って来て頂きました。日本のトップの一人が、日頃どういうことを感じて診療しているのか興味深い話を聞くことができました。
最初に、リウマチ患者さんの死因ということから、生命予後に関係する注意点を要領よく整理していただきました。その中から、スタンダードとされる治療法の疑問点などが浮き彫りになりました。
ある薬を使うと75%の患者さんに効果がある、というような話はたくさんありますが、薬の効果は使ってみないとわからない。現実に、一人一人の患者さんでリウマチの状態は様々で、統計学的な画一の治療だけではどうにもならないというのが、実地医家の実感です。
クリニック・レベルでの診療だからこそ、患者さんの状態の違いに即した細かい調整のきく治療法が求められます。ですから、今回のまとめとして「個別医療の充実」が必要という話は、たいへん納得できました。