どうもこのあたりが、キリスト教徒ではない自分にわかりにくい。教会暦での呼び方は、ここから復活祭に向けてのカウントダウン状態になるのですが、いろいろな呼び方があるようで、なかなか理解しにくい。
今年の復活祭は4月5日。その前の46日間は四旬節と呼ばれ、復活祭の準備期間にあてられ、この間は伝統的に食事の節制と祝宴の自粛が行われています。ですから、四旬節が始まるのは、今年は2月18日の灰の水曜日からとなります。
その直前の2月15日の日曜日が五旬節の主日、さらにその前2月8日の今日は六旬節の主日。先週の2月1日は、七旬節の主日になりますが、復活祭が年によって1か月くらいの幅で変動するため、先週は公現祭後第4主日として紹介しました。
結局、この当たりの数え方は、復活祭が基準なのはかわりないわけで、そこからどれだけ前かということが重要。ですから、今日は復活節前第8主日とすると、わかりやすい。とくに灰の水曜日を過ぎたら、おとなしくすると覚えておけば間違いないようです。
復活節前第9主日(七旬節)のためのカンタータとしては、
BWV144 おのがものを取りて、行け (1724)
BWV92 われは神の御胸の思いに (1725)
BWV84われはわが幸に満ち足れり (1727)
そして、復活節前第8主日(六旬節)のためのカンタータとしては、
BWV18 天より雨くだり雪おちて (1713)
BWV181 軽佻浮薄なる精神の者ども (1724)
BWV126 主よ、われらを汝の御言葉のもとに留めたまえ (1725)
BWV144は、いきなり合唱から入るところが象徴しているように、全体に器楽パートは少なく、全体に勢いのある曲調のわりには地味。BWV92は、コラールを多用するもので、多彩な扱いが面白い。BWV84はソプラノ独唱カンタータ。
BWV18は、ヴァイマル時代のもので、冒頭は印象的なシンフォニア。3曲目にテノールとバスのアリアは、合唱も絡んでくる一番の聴きどころ。BWV181は、珍しくコラールを含まない。BWV126は、ルターの勇壮なコラールを使った、管楽器の目立つカンタータ。