今日は冬至、一年の中で昼間が一番短い。ということは、夜が一番長い・・・って当たり前ですね。
今年の最大のニュースは、クリニックが丸10周年を迎えたことです。と、同時にそれ以外のニュースはほとんど無いかもしれない。
今年は、診療についていえば、あまり大きな出来事はなく、毎日をたんたんとこなした・・・というと、何かやる気がなかったみたいですが、もちろん精一杯頑張っていたつもりではあります。
何でそうなのかというと、自分の一番の中心疾患である関節リウマチに動きがほとんど無かったからだと思います。
ブログ開始以来、ひたすら怒涛の進歩を続けるリウマチ診療みたいなことを、数えきれないくらい書いてきました。何しろ21世紀に入って、治療薬の飛躍的な進化により、リウマチは治ったかのような寛解が可能となり、毎年新薬が登場するようになったのです。
治療成果が変わってくると、あらたに問題となる合併症に注目があつまり、診断学もより厳しいものが要求されるようになり、新しい検査項目の導入、診断の基準の大幅な改定があり、もう日々激変していくのについていくのは本当に大変だったのです。
昨年の新薬登場以後、今年は新薬はありませんでした。また昨年からは、リウマチ薬もいわゆるジェネリック品が登場するようになり、ひとつの区切りがついた感があります。
そんなわけで、リウマチ診療については10数年ぶりにおちついた一年だったということができます。
自分の整形外科専門医の資格は、今年の春に更新をしました。専門医制度は無いよりはましな制度ですが、今後は無ければだめといえるように変革することが求められており、次回の更新の時は
どうなるのでしょうか。
正直言うと、その時は60歳を超えているので、あまり難しい要求をされても困るんじゃないかと不安を感じています。確かに意味のある制度でなければいけないのですが、どなることやら。
クリニック内の診察器具、治療器具については今年は新規に増えたものはありません。そもそも闇雲に増やしても、置く場所が必要ですからね。買い替えが必要であれば、順次最新機器を取り入れるようにしたいとは思っています。
買い替えといえば、 さすがにこの10年間の間にいくつかの器械は壊れてしまいました。メーカーも5~10年間程度は修理対応はしますけど、部品保有年数はもう限界です。
ですから、何かが壊れると即座に買い替えをしないといけないわけで、医療機器は高価ですから、そのたびにけっこうな出費が必要になるはずです。そういう意味でも、今年は買い物は控えていざというときの資金として準備しているというところでしょうか。
実際、今年の春にはレントゲンの管理システムが吹っ飛びました。レントゲン室で写真の説明をするという不便を患者さんにもおかけしましたが、結局システムの入れ替えにかなりの費用がかかりました。
レントゲンの読み取り機が壊れたらかなりの額がかかるでしょうし、そもそもレントゲンの撮影機はいつ突然壊れても不思議はない代物ですから、あわせて数百万円以上を想定しておかないといけません。
また電子カルテも、いまだにWindows XPで動いているもの。外部のネットワークにつながるわけではないので、それはそれでかまいませんが、さすがにPCがそろそろ心配。パソコンなんてものは、所詮消耗品です。5年過ぎると、これもいつ壊れても不思議はありません。
つまり、10周年とかで浮かれて、お金を使って記念品を作ったりイベントをやっている場合ではありません。
個人的には、クリニック開業の時のいくつかの借金の一番大きいものが終了しました。おかけで、土日祝日当直のバイトは減りました。少なくとも祝日はやらなくてよくなった。これは、年老いてきた自分としては大変助かります。
以前のブログの総決算記事を読み返すと、まぁよく働いていたことかと我ながら驚きます。働くエネルギーは40歳代と50歳代では、ずいぶんと違うものだと実感します。クリニックでは医者は一人ですから、自分の健康についてもさらに気にしないといけないとつくづく思うようになりました。
借金がすべて終わっていたら、もう一人医者を雇い入れたい気分になってきていますが、それはそれでクリニックの診療の特徴を維持する、つまり自分の考え方を徹底することは難しくなる部分も出てくるでしょうから、なかなか簡単にはいきません。
そんな2015年だったわけですが、さぁ、一区切りついて、来年はどういう年になるんでしょうか。医者の仕事は毎日毎日の繰り返しで、5年後も10年後も同じようにやっているのかもしれません。