2016年5月8日日曜日

おかげ犬


犬もいいけど猫もいい、とか・・・犬がいいけど猫もいい、など・・・and/or的な派閥に属する方がいらっしゃるご時世ですが、自分は完全犬派なのです(キッパリ!!)。

猫が嫌いとは言いませんけど、特に可愛いとは思わない。飼われているのに、勝手に外をうろうろして、他人の家とかにも入りこむし、時には知らない人から餌を平気で貰う節操のない奴というイメージが強い。猫好きの人には怒られれるかもしれませんけどね。

そこで、犬の置物として一押しなのがこれ。おかげ犬です。何を隠そう、伊勢神宮のお土産として人気の定番。見たことがある人も、持っている人もいるとは思いますが、なかなか愛くるしい表情で、いい味を出しています。

江戸時代は、一般庶民は天下の往来もままならなかったわけで、伊勢参りをしたくても簡単にはできません。そこで、代わりに犬が伊勢詣をしたという嘘か本当かわからない話から出てきたのがのがおかげ犬です。

ご主人に成り代わって、伊勢詣をしてくるというのですから、さすがに犬です。おかげ猫にはならない。猫だったら、伊勢を通り越して和歌山あたりの港で漁師の魚をくすねていそうです。

江戸の庶民は、伊勢神宮へ一生に一度は「お伊勢」様のお陰で生活できてます」とお礼に詣でたかった。とは言っても、往復で1か月、旅費だって馬鹿にならない。

そこで町内会みたいな単位で、お伊勢講という積み立てをして、毎年代表者を伊勢に送り込むようになりました。代表者はみんなに成り代わって参拝してくるわけで、その辺の習慣からお陰詣りをする犬という話ができあがったんでしょうかね。