昔々は、フランスパンは表面のクラストが硬くて、中のクラムは柔らかくてもっちりというイメージでした。たぶん、バブルの頃からじゃないかと思うのですが、パンに限らず美食文化が進んでこだわる人が増えたんだと思いますが、フランスパンのクラムは気泡がぼこぼこと開いているのを良しとする風潮になりました。
そうなると、代表的なフランスパンであるバゲットを手作りしようと思うと、「カリカリの薄いクラスト、気泡ボコボコのクラム、きれいに開いたクープ」というのが出来上がりの良し悪しで重視されることになりました。
もちろん、食パンのようなバゲットもそれなりの味というものがあるんですが、それならベーカリー機能付きのオーブンレンジで、ほぼバカチョンで作ることができます。味的には同じですから、こだわらなければ十分に美味しくいただける。
でも、最近は美味しいパン屋さんはたくさんありますから、こだわらないなら普通に買いに行けばいい。実際、数百円で完成されたバゲットは簡単に手に入れることができます。
あえて手作りに挑むというのは、失敗を重ねながら繰り返し実験しているようなもので、たぶん思い通りのバゲットが焼けた時には、大いなる喜びがあるんじゃないかと・・・そんなことを考えると、実益を伴った趣味として十分に成立すると思いました。
パン教室というのも、巷にはたくさんあるみたいです。でも、おじさんが一人で出かけていくのは気が引ける。そもそも、出かけるのが面倒というのもあって、山ほどあるネット情報などを収集しつつ試行錯誤。まぁ、そこが楽しいわけなんですけど。