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2019年10月17日木曜日

Claudio Abbado LFO / Mahler Symphony #4 (2009)

アバドのルツェルン音楽祭の記録としては、2008年は「ロシア音楽の夜」というテーマで、マーラーはいったんお休み。エレーヌ・グリモーのピアノによるラフマニノフの協奏曲第2番の映像が残されています。

そして翌2009年、今回取り上げたマーラーは、「リュッケルトの詩による歌曲」と交響曲第4番でした。

独唱歌手として起用されたのは、マグダレーナ・コジェナー。今を代表するメゾソプラノ歌手の一人として、サイモン・ラトルの奥さんとしてもとても有名。

自分の映像コレクションの中では、ラトル、ベルリンフィルの「マタイ受難曲」で独唱歌手として登場します。普通にしていると美人なんですが、どうも歌うと表情がきつい印象。ここでも、顔つき手ぶりがやや大げさなんですが、歌唱は素晴らしい。

交響曲第4番は、1時間ちょっとでマーラーの曲の中ではこじんまりしたもの。日本でも、早い時期に紹介・演奏されていたようで人気がある。昔のレコード盤の特性、つまり最大収録時間が1枚で60分くらいというのも関係しているのかもしれません。

また、勇壮な始まりが多いマーラー物としては、鈴の音でサンタがやってくるような可愛らしいスタートがうけているかも。

比較的「わかりやすい」マーラーと言われていますが、第1~3楽章は起伏が少なくて、やや退屈。第4楽章は、歌手か加わり盛り上がりもあっていい感じです。

基本的にはソプラノ歌手の指定があるので、実はメゾソプラノのコジェナーにはちょっと高音域に無理があるのかもしれません。

でも、演奏中のアバドの楽しそうな雰囲気は顕著で、終わった後の観客の反応も単なる儀礼以上のものがあると思います。