トム・クルーズ主演のアクション・スパイ映画がシリーズ化され、今作はその第2弾。
前作で過去のキャラクターを清算して、トム・クルーズ=イーサン・ハントが、名実ともにストーリーの中心人物に据えられました。
監督は香港出身でアクション物に定評のあるジョン・ウー。筋肉命のクルーズとのタッグは、まさにアクションの連続・・・なんですが、ハントがかなり人間味あふれるところを出していて、これまた賛否両論の出来になっています。
冒頭、クルーズ本人が危険なロック・クライミングをしているところから、もうワールド全開。命綱は使っていたそうですが、映画では消し去られていてスリル満点。頂上に立ったところに、ヘリコプターが現れ指令の記録されたサングラスをランチャーで打ち込んでくるというのも斬新。
ハントの替え玉役をしていたショーン・アンブローズ(ダグレイ・スコット)が、IMFを裏切って製薬会社が密かに開発したキメラ・ウィルスの治療特効薬ベレロフォンを奪いました。アンブローズは、製薬会社を脅迫して大金をえようという計画。ちなみにIMFは、Impossible Mission Force の略でCIAの下部機関。
そこで、ハントにキメラとベレロフォンの奪取という指令が下るのですが、具体的な話を聞きに上司のもとを訪れちゃうと言うのはどうしたものか。それはともかく、この上司であるスワンベックを演じるのは、なんとアンソニー・ホプキンス。
スワンベックが言うのは、アンブローズの元カノで優秀な宝石泥棒であるナイア(タンディ・ニュートン)を引き込んで、アンブローズに接触させ情報を引き出せという話。泥棒とは言え、民間人を引き込むことに疑問を感じるハント。
元々はCIAの女性職員の設定だったのが、ウー監督が「おしゃれ泥棒」のオードリー・ヘップバーンをヒントにキャラを変更したそうです。泥棒シーンはハントとの出会いで描かれますが、その後は泥棒である利点はイマイチな感じ。今回のミッションにハントが選んだ仲間は、前作に続いて登場のルーサー(ヴィング・レイムス)とビリーの二人。
ハントはいきなりナイアに恋しちゃう展開も、ちょっと違和感ありありです。何かもっと頭を使ってやれよというところは、アクションバカと筋肉バカが力で押し切ってしまうところが多い。最後の最後、ハント対アンブローズの喧嘩対決も長い。
本当は3時間半で出来上がったところを、2時間に削りに削ったため、話の展開も唐突な部分が無いわけでもない・・・と、残念な感じが多いのですが、それらを我慢しろとバカ力で押し切った感じの出来だとなのかなと思います。
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