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2021年3月15日月曜日

アンターワールド エボリューション (2006)

1000年にわたるヴァンパイア族とライカン族との確執を描く「アンダーワールド」シリーズ第2弾。

ヴァンパイア族のライカン討伐の処刑人セリーン(ケイト・ベッキンセイル)は、家族を惨殺した真の犯人が、ヴァンパイア族の長老の一人で信頼していたビクターであることを知り、ついに彼を討ち取る。そして初めての両族混血として覚醒したマイケルと共に、長老殺しの裏切り者として追われる立場になる・・・というのが、前作のあらすじ。

前作の最後は、ヴァンパイア族の最後の長老マーカスが、ライカンの血を得て混合種として絶大な力を得て復活するところで終わっていました。今作では、大筋の設定はそのまま受け継ぎ、より根源的なストーリーが展開されます。

1000年前、アレクサンデル・コルヴィナスはウィルス感染により不老不死の力を獲得。アレクサンデルの双子の息子のうちの一人、兄のマーカスは蝙蝠に噛まれヴァンパイアになる。もう一人の息子、弟のウィリアムは狼に噛まれライカンとなったのです。

1202年、横暴な暴君であった領主ビクターは、不老不死を得るためにマーカスに噛まれます。ライカンの始祖となるウィリアムは、二度と人間の姿に戻ることはなく、その凶暴性でビクターの領地を荒らしまわり、人々は次々に彼に噛まれてライカンになっていくのでした。

ついにビクターは、自分の軍勢を全員ヴァンパイアに変化させ、ウィリアム捕獲に乗り出します。しかし、マーカスからコルヴィナスの一族の誰かを殺すと、ヴァンパイア族もライカン族も全員が滅びるといわれ、ウィリアムを永遠に幽閉するのでした。

そして、ビクター、マーカス、ビクターの臣下だったアメリアの三人が長老としてヴァンパイア族を支配してきたのですが、ビクターはウィリアムの牢獄を作ったセリーンの父親を秘密を守るために家族もろとも殺害したのです。牢獄のことを知るものは、ビクターと子供の時に父のそばで遊んだことがあるセリーンだけでした。

復活したマーカスは、裏切り者のクレイヴンから自分が眠っている間の出来事を引き出したうえで殺害。屋敷にいた主だったヴァンパイア族も皆殺しにして、弟ウィリアムを開放しようとします。逃亡中のセリーンとマイケルは、一族の年代記を書いたタニスからこれらの忌まわしい歴史を聞き、マーカスを止めるためにロレンゾ・マカロの名前を教えられます。

マカロこそがアレクサンデル・コルヴィナスであり、彼は息子たちの行いを1000年にわたり後始末をして人間に彼らの存在が知られないようにしてきたのです。しかし、マーカスに襲撃され、ウィリアムの牢獄の鍵を奪われ、セリーンに自らの血を吸わせてついに命が尽きるのでした。

アレクサンデルの力を得て、さらに強化され、ヴァンパイア族の弱点である紫外線を克服したセリーンは、ついにマイケルと共にマーカスとウィリアム兄弟との最終対決に挑むのでした。

・・・と、まぁ、長い時間の経過の中の話ですから、よくぞいろいろと詰め込んだというところ。やはりB級映画とのぎりぎりのところなんですが、基本ストーリーをおさえておけば、テンポ良くスタイリッシュなアクションの連続で大いに楽しめる。今回は、少しだけですがセリーンとマイケルのラブ・シーン(たいしたことはないけど)もあります。

ゴシック調の映像は前作と同じ。ヴァンパイアですから昼間は動けないので、ほぼ夜の場面か室内のシーンしかありません。しかし、ラストでアレクサンデルの力を得たセリーンが初めて日に当たるのは面白い。

次作では、両族の抗争の始まりとなった古い時代の話が描かれます。