2021年10月26日火曜日

トランスフォーマー/リベンジ (2009)

シリーズ第2作で、人間の主要キャストは引き続き登場です。トランスフォーマーについては、前作の13体でも見分けがつきにくかったのに、今回はぞろぞろ、ぞろぞろと大量に登場して主な数体を除いてよくわからない。スピルバーグ製作総指揮、マイケル・ベイ監督も同じ。

前の戦いから2年。オプティマス・プライム率いるオートボットは軍と協力したNESTと呼ばれる部隊で、ディセプティコンの残党を追っていました。しかし、アメリカ政府は、オートスパークが失われたのにディセプティコンの攻撃が続くのはオートボットがいるからだと考え、NESTを強制的に解散させようとします。

一方、サム(シャイア・ラブーフ)は大学に進学することになり、バンブルビーとガール・フレンドのミカエラ(ミーガン・フォックス)と離れ離れになることになりました。前の戦いのときに衣服についていたオートスパークの欠片を見つけたサムは、触れたとたんに古代サイバトロン文字の情報が頭に入って来て混乱します。

海軍基地で保管していたもう一つの欠片を奪い取ったディセプティコンは、深海に沈められたメガトロンに欠片を入れて復活させました。メガトロンは宇宙に戻り、師と仰ぐフォールンに事を報告します。オートスパーク自体が失われても、中にある情報さえわかれば問題はなく、その情報を持つサムを捕えるように命令するのです。

フォールンは、数千年前に地球に飛来し、太陽を破壊して放出されるトランスフォーマーたちの命の源となるエネルゴンを採取してようとしたのですが、初代のプライム戦士たちが惑星破壊装置の鍵となるマトリックスを彼らの命と引き換えに隠匿したのでした。サムの頭に移された情報は、マトリックスの場所を示すものだったのです。

サムとサムを心配してやって来たミカエラは、ディセプティコンの襲撃を受け、守ろうとしたオプティマス・プライムは倒されてしまいます。セクター7解体で職を失ったシモンズの協力で、エジプトにたどり着いた彼らは遺跡の奥にあったプライムの墓場とマトリックスを発見しました。

地球に降り立ったフォールン、メガトロンらはピラミッドの中に隠された惑星破壊装置を稼働させるため総攻撃を仕掛けてきます。彼らを止められるのはプライム戦士だけなので、NESTのレノックスにオプティマス・プライムをエジプトに運んでもらい、サムは命をかけてマトリックスを彼の体に差し込むことにするのでした!!

・・・前作が、トランスフォーマーの紹介編だとするならば、今回はディセプティコンが地球を狙う因縁の本当の理由が明らかにされる話です。何とかハッピーエンド的にはなっていますが、フォールンこそはオプティマス・プライムに倒されるものの、メガトロンは生き延びて当然続編に続くという感じ。

相変わらず、トランスフォーマー同士の戦いは善悪の区別がつきにくい。しかも、登場するトランスフォーマーがやたらと増えたのでなおさらこんがらがります。サムとミカエラの関係も、一歩、大人に近づいた感がありますが、派手な戦いのCGてんこもりの中では霞んでしまいます。

主役二人だけでなく、お笑い担当のサムの両親、対ディセプティコンの軍のレノックス、元セクター7の頑固者シモンズなど、前作の出演者が引き続き登場するのは世界観を継続する意味では良い感じを出しています。

この手の映画は深く考えなければ、単純SFアクション・ロボット映画といったところで、それなりに楽しめます。続編は評判を落とすことが多いのですが、興行的にはまぁまぁの成績でした。ただし、本作も2時間半の長さで、やはり長すぎる印象ですし、より太古からの因縁を持ち出しわりには、ドラマとしての完成度はイマイチと言う評価がされており、確かにその通りかなと思います。