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2021年10月23日土曜日

スタートレック VI 未知の世界 (1991)

オリジナル・クルーが登場する劇場版「スター・トレック」の第6作で、正真正銘のシリーズ最終作です。前作があまりに評判が悪く、止めるに止められなくなったからなのかどうかはわかりません。

今回はレナード・ニモイが制作・脚本に関わり、第2作で監督したニコラス・メイヤーが復帰、最終作とすべく万全の態勢で臨んだというところでしょうか。特に原作者のジーン・ロッデンベリーが制作中に亡くなったため、冒頭で献辞されています。

前作でカーク艦長は、宿敵クリンゴンと握手したはずなんですが、とりあえず再び両者は火花を散らしあう同士として映画が始まります。エネルギー資源を得ていたクリンゴンの衛星が爆発・消滅したため、クリンゴンも50年後には消滅する機器を迎えます。

スポックの働きかけで、和平のため地球連邦と接触したクリンゴン総裁を出迎えることになったカークは、嫌々エンタープライズで出航します。クリンゴン総裁らをエンタープライズに招き食事を共にする一同でしたが、両者のぎくしゃくした関係が浮き彫りになるだけでした。

その夜、エンタープライズから発射された2発の魚雷がクリンゴン艦に命中し、その混乱の中で謎の二人の人物により総裁は暗殺されます。カークとマッコイは状況が掴めないままクリンゴン艦に乗り込みますが、暗殺犯として逮捕されてしまいます。裁判で二人は、流刑星ルラペンテでの強制労働を課せられます。

クリンゴンは二人をわざと脱走させ合法的に殺すことにしますが、ぎりぎりのところで信号をキャッチしたエンタープライズに転送されました。エンタープライズでは、スポックの指揮のもと連邦政府からの帰還命令を無視し事実を調査していました。そして、魚雷を発車したのが視覚的遮蔽したまま攻撃可能な新型のクリンゴン艦であり、エンタープライズで協力していたのがバルカン人操舵士のヴァレリスであることをつきとめます。

スポックはヴァレリスの心から首謀者が地球連邦のカートライト提督、ロミュラン大使、そしてクリンゴンのチャン将軍(クリストファー・プラマー)であることが判明しました。彼らは、クリンゴンの和平を信用せず、また平和による軍の価値の低下を恐れたのです。

連邦とクリンゴンの和平会議の会場で、連邦政府大統領を暗殺する計画を察知したエンタープライズは会場へ急行。スールーが艦長として乗り込むエクセルシオと協力してチャン将軍の艦艇を撃破し、カークらは会場に乗り込みます!!

「スター・トレック」らしくエンタープライズが大活躍し、新鋭艦エクセルシオも登場。宇宙での空中戦も緊迫感があり、これまで登場したつまらないジョークも排除しました。ストーリーの流れもだれることがなく、てきぱきと進んで緊張感が連続した作品に仕上がりました。

テレビ・シリーズから引き続き出演したオリジナル・クルーと呼ばれる方々をあらためて紹介します。

カーク - ウィリアム・シャトナー (1931-)
Mr.スポック - レナード・ニモイ (1931-2015)
Dr.マッコイ - ディフォレスト・ケリー (1920-1999)
スコット - ジェームズ・ドゥーアン (1920-2005)
ウフーラ - ニシェル・ニコルズ (1932-)
スールー - ジョージ・タケイ (1937-)
チェコフ - ウォルター・ケーニッグ (1936-)

スポック、マッコイ、スコットの三人はすでに故人。他の方々ももうかなりの高齢ですから、もう彼らの活躍を新たに見ることはありません。

しかし、この人気シリーズはさらに若い世代に引き継がれて、新たなテレビ・シリーズや映画を生み出し続けています。ひとたびこの世界が気に入ったなら、まだまだ見るべきものはたくさんありますから楽しみは尽きません。