人気シリーズになった「ワイルド・スピード」なども手掛けたデヴィッド・エアーが監督・脚本を担当し、製作総指揮にはザック・スナイダーも加わっています。
スーパーマンが死んで、またメタヒューマンが現れて騒動になった時どう対処するか・・・ってんで、アマンダ・ウォーラー(ヴィオラ・デイヴィス)という黒人女性のかなり冷酷な政府高官が、密かに組織したのが「スーサイド・スクワット」でした。バットマンらが捕えた極悪人の首にナノ爆弾を仕込んで、言うこと聞かないと爆発させちゃうぞということ。
選ばれたのは、百発百中のスナイパーのデッドショット(ウィル・スミス)、ジョーカーの愛人でぷっつん娘のハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)、ブーメランを武器にする強盗キャプテン・ブーメラン(ジェイ・コートニー)、炎を体から自由に放射できるエル・ディアブロ(ジェイ・ヘルナンデス)、爬虫類のような皮膚で地下水道を根城にするキラー・クロック(アドウェール・アキノエ=アグバエ)、縄使いのスリップノット(アダム・ビーチ)らでした。それぞれに、うまいこと単なる悪党で済まされない、十分に同情を引くような過去があったりします。
考古学者のジューン・ムーンは、発掘した魔女エンチャントレス(カーラ・デルヴィーニュ)に憑依されてしまい、エンチャントレスの姿の時にウォーラーに心臓を取られてしまい言いなりに利用されていました。監視についたリック・フラッグ大佐(ヨエル・キナマン)はジューンに恋してしまい、何とかジューンを助けたくてしょうがない。
エンチャントレスはジューンを体内に監禁し、弟のインキュバスを復活させ人類を滅ぼして暗黒の世界を作ろうとします。フラッグはスーサイド・スクワッドを率いて、エンチャントレスが支配する地域から脱出できなくなったウォーラーを救助する任務につきます。フラッグの護衛として日本刀の使い手カタナ(福原かれん)も部隊に加わります。
スプリットノットは、仕込まれた爆弾なんてはったりだろうと逃亡を企て爆死する。途中で、ジョーカー(ジャレッド・レト)がハーレイ・クインを救い出そうとしたりしますが失敗。結局、彼らはエンチャントレスと対峙することになるのです。
基本的に極悪人たちですが、それぞれの価値観の中での信義みたいなものがあって、けっこう応援したくなる構成はうまい。一番おいしいところを持っていくのはウィル・スミス。冷酷な暗殺者なのに、娘にだけはめっぽう弱い。何かにつけて娘と合わすと条件を出されると嫌とは言えないところが憎めない。
そして、ハーレイ・クインとジョーカーの馴れ初めと、ほとんど本気になることがないジョーカーが惚れてしまうまでの物語が面白い。可愛いけど頭がおかしい女と言われている割には、ハーレイ・クインの戦闘能力もバカにならない。
まぁ、お気楽な映画としてはそれなりというところなんですが、評判はすこぶる悪い。この後にハーレイ・クイン単独の映画があって、そちらは上々なんですが。またこの夏に続編もやってました。最後にウォーラーがブルース・ウェインに政府が把握しているメタヒューマンの極秘ファイルを渡す場面があり、これがジャスティス・リーグ結成につながるという流れになっています。
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2021年11月10日水曜日
スーサイド・スクワッド (2016)
DCエクステンデッド・ユニバースに数えられる映画で、本当は「バットマン vs スーパーマン」の後、「ジャスティス・リーグ」よりは前の時期の話。スーパーマンとバットマンがメインだと思えばスピンオフ的なダーク・アクション・コメディという位置づけ。