2021年11月8日月曜日

ジャスティス・リーグ (2017)

さてさて、ジャスティス・リーグです。前作はやらかした感が残った出映えでしたが、今作では完璧な悪役一人に対して、スーパー・ヒーロー戦隊が立ち向かうという、大変わかりやすい話。監督はシリーズお馴染みのザック・スナイダー・・・なんですが、ちょっと問題が起こった。


撮影がほぼ終了していた2017年3月にスナイダー監督の娘が急逝したため、5月に監督を降板するということになりました。急遽、マーベリック作品でお馴染みのジョス・ウェドンが残りの仕事を引き継ぎ、制作会社の意向で2時間にまとめ上げました。そのため、大勢の新しいヒーローが登場するものの、十分に描かれているとは言い難く、評判はあまりよくありませんでした。

スーパーマンが死んで数か月、昆虫のような飛行怪人が町に出没するようになり、バットマン(ベン・アフレック)は何かの異変の始まりを察知し、超人的な能力を持つメタヒューマンたちを探し出し、一緒に未知の敵に対抗する準備が必要だと考えます。アトランティスの生き残りアクアマン(ジェイソン・モモア)を探し出しますが、仲間になることを断られる。

アマゾンの女族ヒッポリタ女王(コニー・ニールセン)のもとに、宇宙支配を企むステッペンウルフ(キアラン・ハインズ)が現れ、長年保管していたマザーボックスを奪われてしまいます。その知らせはワンダー・ウーマン(ガル・ガドット)のもとにも知らされました。過去に強大な力を得られる力の源であるマザーを巡って、ステッペンウルフに対抗してアマゾン、アトランティス、人類が共闘し、マザーを3つのボックスに分割してそれぞれが保管したのです。

バットマンは、驚異のスピードで動けるフラッシュ(エズラ・ミラー)を、ワンダー・ウーマンはサイボーグ(レイ・フィッシャー)を仲間にするため説得します。サイボーグは事故で死んだ息子を、父親のサイラス博士が人間が保管していたマザー・ボックスの力を利用してサイボーグとして再生したのです。

海底のアトランティスでも、ステッペンウルフによってマザー・ボックスが奪われてしまったため、アクアマンも仲間になることを決意します。サイラス博士を誘拐して最後のマザー・ボックスを手に入れようとするステッペンウルフと対決し、自分たちだけでは力が足りないと考えたバットマンは、サイボーグのようにマザーボックスを使ってスーパーマンを蘇生することに成功しますが、マザーボックスは奪われてしまいました。

彼らはステッペンウルフのアジトである廃炉になった原子力発電所に乗り込み、一つになったマザーを何とか分離するため、最後の戦いに挑むのでした。

確かに主要な各登場人物の描写は物足りない。特に初登場のアクアマン、フラッシュ、サイボーグについては、本当にざっくりしたキャラクター説明に終わっていますので、DCコミック本編を知らないとよくわからずに物語が進行していく感じです。

とは言え、かなりラフな進行の反面、無駄は無く細かいことに気にしなければウェドン監督はノークレジットにも関わらず良い仕事をしたと思います。ただ、この映画の不評によって、ヒーロー達を同じ土俵で交わらせるというDCエクステンデッド・ユニバース構想は失敗と判断され、今後は相互補完はせず再び単独作品として映画化を目指すことになりました。