夏季臨時休診

夏季臨時休診のお知らせ 8月14日(金)~8月19日(水)臨時休診します。

2022年5月14日土曜日

銀鮭のムニエル


ムニエル(meunière)は、フランス料理の魚の切り身の調理法で、小麦粉をまぶした後にバターでじっくり焼き、レモンを入れたバター・ソースをかけて食すのが基本。同じように焼くのですが、高温でいじらずに短時間で火を入れるのはソテー。炙り焼きする時に、ゆっくりじっくりがローストで、短時間に焦げ目をつけるのがグリル。

ムニエルはもともと「粉屋のおかみさん」という意味から来ていて、鮭を使う場合はSaumon à la meunière (粉屋のおかみさん風の鮭)ですが、イタリア語なら salmone alla mugnaia となって、イタリア感を出すためにちょっとアレンジします。

ちなみに・・・ここでクイズ、その1。魚には赤身と白身がありますが、鮭はどっち?

正解は白身です。ネットを調べてもらえば詳しく説明されています。

クイズ、その2。一般に手に入るサーモンは、主にアトランティック・サーモン、ノルウェイ・サーモン、トラウト・サーモン、あるいは銀鮭です。鮭は海水魚、それとも淡水魚?

正解は、基本的にサーモンは淡水魚。基本的に栄養を摂取しやすい海で成長し、産卵のために川に戻る。トラウト・サーモンは、正しくはサーモンではなく、ニジマスのこと。

さて、それではレシピです。今回は皮付の生の銀鮭で、全体に塩胡椒を振ります。塩鮭の場合はできるだけ塩辛さの弱い物で塩を振らずに使いましょう。薄力粉を全体に均等にまぶしておきます。

フレンチならたっぷりのバターを使って、アローゼ(上からスプーンなどで油をかけながら火を入れる調理法)しながら、ゆっくり焼いていくのですが、バターを焦がしてしまうと美味しさが半減するので、まずはオリーブオイルで焼き始めるのが素人的にはおすすめ。

冷たい状態から、少しずつ熱くして弱火~中火で調理するのがポイント。また皮の下の脂が臭みにつながりやすいので、最初に皮面をしっかりパリっとなるまで焼くことが大事。ある程度火が入ったらバターを追加して焼き上げます。

さて鮭を取り出したフライパンに、生クリーム少々、切ったトマト、イタリアンパセリのみじん切りを入れて温めます(白赤緑のイタリアン・カラーです)。鮭に小麦粉をまぶしたので、自然とトロミが出て美味しいイタリアンなソースになります。

皿にアスパラガス、ほうれん草などを付け合わせにして鮭を置き、ソースをかけてお召し上がりください。

2022年5月13日金曜日

旨味の話


味覚には基本の、塩味・甘味・酸味・苦味・旨味の五味があります。これらは、人が生物として生きていくことに必要な機能と考えられていて、塩味はミネラル、甘味はエネルギー、旨味はタンパク質をそれぞれ摂取するための判断材料となります。一方、酸味は腐敗物、苦味は有毒物を摂取しないための機能になります。

これらを舌にある味蕾と呼ばれる器官(7000個くらいあると言われています)で感じ取り、脳に信号を送って生命維持に役立てているのですが、危険信号になる酸味や苦味も「美味しさ」のための一手段として活用していくのが料理という「科学」の基本命題と言えそうです。

あれ? 他にも辛味とか渋味とかあるでしょ? というのは、当然の疑問。辛味は温度を感じる神経受容体を刺激するもの。渋味は口腔粘膜のたんぱく質を縮ませることによって感じるものとされ、味蕾で感じているわけではありません。従って、生理学的な味覚からははずれて補助味と呼ばれています。

旨味は、20世紀初めに東京大学教授、池田菊苗によって、昆布出汁から発見されたグルタミン酸が歴史上最初です。続いて、和食の基本の味となる、鰹ぶしや椎茸からも旨味物質が日本から判明してきました。

西洋では、硬水が普及している関係で旨味を抽出する料理文化が根付いておらず、塩味・甘味・酸味などの複合的な感覚と考えられていました。科学的に旨味の受容体が発見されたのは、実は2000年のことで、やっと独立した概念として世界中で認知されたのは比較的最近のこと。

旨味となる物質は、アミノ酸・核酸関連物質・有機酸の3つに大別されます。アミノ酸と核酸関連物質は、和食で特に重視されています。

代表的な旨味成分としては、アミノ酸では、L-グルタミン酸ナトリウム(昆布)があり、実はイタリア料理で多用されるチーズやトマトにも含まれています。アスパラガスにはL-アスパラギン酸が含まれています。

核酸関連物質としては、鰹節に含まれるイノシン酸があり、他の肉や魚も持っているもので、熟成によって増加します。椎茸のグアニル酸も、干すことによって増加します。有機酸としては貝に含まれるコハク酸があり、日本酒にも入っています。

イタリア料理では、旨味の存在を認識していなかったにも関わらず、自然と旨味成分の多い食材を組み合わせることが備わっていたということが言えそうです。トマトソースの魚介料理にマッシュルームを入れてパルミジャーノレッジャーノ・チーズをかけるなんて、旨味のレッド・カーペットです。

1908年に池田によってグルタミン酸が発見されると、その翌年には調味料として発売され、それが「味の素」になりました。いわゆる化学調味料の先駆けですが、当初は石油由来物質から製造していたため、70年代に健康への影響が議論されました。以後、安全性の高い製法に変更され、適切な量では問題ないことがわかっています。

ただし、塩の場合は過剰だと人は塩辛くて食べれないという反応を示しますが、旨味は過剰に摂取すると感覚は飽和した状態になり、さらに増やしても実感できなくなり、健康へも影響するので注意が必要です。

2022年5月12日木曜日

イタリア風イカ飯


皆大好きイカ飯は、イカの胴体にもち米を詰めてだし汁で煮たもの。イタリアにも同じような料理があって、Calamari ripieni と呼ばれています。Calamariはイカ、そしてripieniは・・・なんと、ぬいぐるみのこと。確かにそんな感じです。

日高シェフが紹介しているのは、パン粉をメインに詰めてトマトソースで煮込むもの。ただ、パン粉を詰めるというのは、日本人的にはピンと来ない。どうせなら米の方がしっくりきますので、まさにイタリア版のイカ飯(Calamari ripieni alla "IKAMESHI")にしてみました。

まずは詰め物、つまりピラフなんですが、これを作ります。玉ねぎ、にんじん、セロリ(ブイヨン・セット)とマッシュルーム、ニンニクを細かくみじん切りにして炒めます。塩胡椒で味付けしますが、最後にソースもかけるので、薄めの塩味で十分です。野菜がしんなりしたら、洗った生のお米を入れて、一緒に炒めてオイルをなじませます。

注意するのは米の量。標準的なスルメイカの大きさで一杯に1/2合程度で、たくさん入れすぎない。詰めようと思えばもっと入るのですが、加熱するとイカはかなり縮まり、米は膨らみますので、このくらいは詰め込めると思う半分くらいにしておくことが大事。

イカは内臓を取り出して、軟骨も丁寧に取り除きます。米を少なくするなら、ゲソは細かく切ってピラフに混ぜてもOKです。スプーンで生ピラフを丁寧に詰めていきますが、先端部に入りにくいので割り箸のような細い棒があった方が良いかもしれません。

最後に入り口を爪楊枝でとめておきます。あと、破裂防止と煮込む時のスープが入り込むように、爪楊枝で胴体にたくさん穴をあけておくことを忘れてはいけません。

イタリア料理では、調理したジャガイモやエビなども詰めたりするようですが、たいていはその後はフライパンで焼くか、オーブンで火を入れます。今回は米が煮えないといけないので、日高シェフのレシピのように、トマトスープで煮込んでいきます。

フライパンにイカがひたひたになるくらい水を入れ、普通のトマトなら2個、ミニトマトなら10個くらいを小口に切ったもの、そして固形コンソメスープの素1個、ローリエの葉を2枚を入れて蓋をして中火で10分煮ます。イカの上下をひっくり返して、さらに後10分煮る。イカがパンパンに膨れていて、長さが2/3くらいに縮んでいればOKです。


イカを取り出して、余熱で中の米を蒸らす感じにして休ませておきます。その間に煮汁に少々ワインを追加して、煮詰めていくと自家製イカ風味のケチャップが出来上がります。イカを輪切りにして、ケチャップ・ソースをかけて大変美味しく頂きました。

2022年5月11日水曜日

ゴーヤのカルボナーラ


気候が温かくなって来ると、スーパーに必ず並ぶようになった野菜の一つがゴーヤ(にがうり)です。イタリアにもゴーヤ(Zucca amara)は食材としてありますが、いわゆる「スーパーフード」として近年は人気も上がっているらしい。独特の苦みが癖になる野菜ですが、沖縄料理のチャンプル以外にあまりレシピが普及していない感じです。

日高シェフの紹介するレシピにゴーヤを使ったものがあったので、早速試してみました。結論から言うと、カルボナーラのパスタにゴーヤを加えるもので、かなりいけてる味でゴーヤの食べ方としては定番に加えたくなりました。

ゴーヤの苦みは白い綿の部分なので、これをしっかりとこそぎ取れば、いろいろ紹介されているような下処理は不要です。おすすめは金物の計量スプーン。たいてい大中小の3本セットなんですが、これの中が丁度ゴーヤのカーブにぴったりで使いやすい。

ゴーヤは好きなだけ使えばいいんですけど、2人前だとゴーヤ1本くらいが丁度良い。2/3くらいはよくあるスライスにしますが、残りの1/3はミキサーでペーストにしてしまいます。ミキサーが面倒なら、摺り下ろしてもOKだと思います。

1%の塩を入れてお湯を沸かす。パスタを茹で始める。ボールにゴーヤのペースト、卵黄2個、生クリーム100ml、粉末にしたパルミジャーノレッジャーノ20gくらいを入れ、胡椒を振ったらよくかき混ぜます。量はお好みで問題ありません。

フライパンにオリーブオイル、SPAM(ポーク・ソーセージ)とスライスしたゴーヤを炒めます。茹で上がったパスタを入れて全体を馴染ませたら火を止めます。

そこへボールに用意したソースを流し込み、よーくかき混ぜ塩で味を調節します。火をつけたままでやると、卵が固まってボソボソになってしまうので注意。お皿に盛って、さらに胡椒を振ったら完成です。

ゴーヤに、卵、SPAMとくれば、まさにチャンプルの定番材料。合わないわけがない。生クリームが、ゴーヤの苦みをマイルドにしてくれるので、苦手な人でも十分にいけると思います。ゴーヤのレシピの一つとして、超おススメです。

2022年5月10日火曜日

魚介のペペロンチーノ


ペペロンチーノは、どうやら様々なイタリア料理の基本中の基本のようです。このレシピを身につけておけば、いろいろなバリエーションに発展できるということ。

日高シェフに教わるペペロンチーノの基本の作り方は、パスタを1%の塩を入れたお湯で茹でて、フライパンにオリーブオイル、みじん切りニンニクを入れたら火を付ける。ニンニクから泡が出なくなったら唐辛子輪切りを入れ、そこへ指定茹で時間よりも2分ほど早めのパスタを入れてしっかりかき回しながら茹で上げて、最後にイタリアンパセリを振りかけるというもの。

シェフによって、いろいろな作り方が紹介されているので、自分にあったレシピを実践すれば間違いなく美味しく頂けるわけですが、これだけだと他に何も具材が入らない「絶望のパスタ」とか「貧乏人のパスタ」と陰口をたたかれてしまいます。

そこで、いろいろな食材を合わせていくアレンジがいくらでも考えられるわけですが、特に魚介との相性が良いように思います。まずは鰯(sardina)を使ってみました。鰯はイタリアでもポピュラーな魚で、何と言っても食材としてはオイル漬けにしたオイル・サーディンとか、調味料として発酵させたアンチョビ(カタクチイワシ)などが使われています。

今回のは、生のイワシです。自信がある方は三枚におろして使えばよいわけですが、面倒だなと思うならフライ用に開いたものが便利。パスタを入れる前に鰯を入れて炒めます。パセリの代わりに、セリを使ってみました。


牡蠣もイタリア料理としては実に相性が良い食材です。牡蠣とレタスを合わせるというのも、日高シェフのレシピですが実に美味しい。牡蠣は洗って水気をしっかりとっておき、フライパンで火を通します。パスタを取り出す30秒くらい前に、茹でている鍋の中にレタスを入れてしまいます。パスタとレタスを一緒に取り出し、フライパンに投入してしっかりかき混ぜれば出来上がり。

レタスのシャキっと感が残るくらいが一番美味しく、牡蠣ともばっちりハーモニーでいくらでもいけてしまう感じ。


さらに大手コンビニのプライベートブランドで手に入るオリーブオイル漬けの鯖缶も、使い勝手の良い食材です。これも缶から取り出して、あまり崩さずにパスタと和えるとなかなかの美味。

とにかく、たいていのものと合わせて問題なく美味しく出来る感じなので、いろいろ試してみるのが楽しいですね。

2022年5月9日月曜日

サーモンのロールキャベツ


春キャベツで巻いたので、まさにロール・キャベツ。中身はサーモン。なので、料理の名前は Involtini di cavolo alla salmone ということになります。

春キャベツは葉が大きく柔らかいのですが、一枚で巻こうと思うと、けっこう穴があったりして使いにくいので、まとめて3枚分の大きな作りになってしまいました。

まず、キャベツの葉をできるだけ傷めないようにはずして、薄めの塩茹でを数分間。芯の部分がしんなりする感じになったら取り出して、水気をしっかりとるようにします。

続いて、サーモンのラグーソースを作ります。ラグーソースは、煮込んで作ったソースの事で、中身は肉であっても魚であってもかまいません。挽肉をトマトベースに煮込んで作るのが、いわゆるミートソース(ragu alla bolognese)で、今回はばらしたサーモンを使ってます。

サーモンを軽く塩胡椒をしてソテーして身をほぐし、小骨があれば取り除きます。フライパンにいつものオリーブオイル、ニンニクで、粗みじん切りにした玉ねぎ、ズッキーニ、マッシュルームを炒めたら、サーモンを混ぜて薄味のブロード(ブイヨン・スープ)を100ml程度追加して煮込みます。

中に巻き込むので、汁気はあまり嬉しくないので、だいたい水分が無くなるまで煮込んだら、少量の生クリームを入れ絡ませます。そして、火から下ろしたら、パルミジャーノレッジャーノを振りかけて和えます。

後はキャベツを広げて真ん中にラグーをドンと乗せたら、端からくるくると巻くだけ。サーモンの臭みを減らす効果もあるので、相性の良いベシャメルソースを上からかけて出来上がりです。

ニンニクとチーズの香りで、いかにもイタリアンなサーモン料理になりました。白ワインがすすみます。

2022年5月8日日曜日

茄子のインボルティーニ


インボルティーニ(Involtini)は、肉を主体として何かを巻いて煮込んだりする料理。一番わかりやすいのはロールキャベツかな。

茄子を使うのも珍しくはないようで、ネット上にレシピをあげている人がけっこういます(Involtini di melanzane)。茄子と生ハムで何かを包んで、トマト・ベースのソースで煮込んだりすることが多いようですが、今回は煮込みは無しで、巻き込んで完成ということでやってみました。

イタリアでは、大きめの米茄子か使われるようですが、今回は巻きやすい長茄子を使っています。茄子は、1本を4枚にスライスしました。軽く塩を振って、オリーブオイルを少しだけ振りかけたら、これを180゚cで20分ほどオープンに入れます。

中身は野菜を取り混ぜたカポナータにしてみました。トマト、セロリ、タマネギ、マッシュルーム、ズッキーニなどを数mm角に切って、ニンニク+オリーブオイルで炒め、軽めの塩胡椒で味を整えます。

焼いた長茄子スライスの上に生ハムを乗せ、まずカポナータを生ハムで包みます。この時の包む方向は長茄子の長軸と直交する方向。そして、長茄子をぐるっと巻いたら出来上がり。中のカポナータは外にはみ出たりはしません。

生ハムの塩味があるので、茄子やカポナータの味は薄くて丁度良い感じです。言ってみれば、イタリア風焼き茄子みたいな感じでしょうか。さらにソースで煮込んだり、上からかけてもいいんでしょうが、茄子の味を大事にしたかったのでこれ以上の細工はしませんでした。

茄子を焼いて柔らかくしないとうまく巻けませんが、焼き過ぎると表面が固くなってパサつきが出てしまう感じで、このあたりの加減が難しいところかもしれませんが、確かに巻いてからソースを絡めるとそのあたりをカバーできるのかもしれません。

2022年5月7日土曜日

イタリア・ワインの話 5 銘柄で選ぶ


イタリア・ワインを銘柄で選ぶのは、ある意味一番難しいかもしれません。銘柄で選ぶということは、すなわちイタリア・ワイン法(2011年)に基づく厳格に規定された原産地呼称を選別するということ。基本は使用するブドウの種類と収穫地を中心に決められた呼称なので、一番格上のDOCGであっても、1000円前後のものから何万円もするものまでいろいろあります。

とは言え、基本的には製法だけでなく品質についても一定の審査をクリアしたワインが高い格付けを得ているので、とりあえず最上位のDOCG、あるいはその次のDOCにランクされたワインを選択するのが原則です。最新の格付けでDOCGとDOCが合わさってDOPと呼ばれることがありますが、DOCGのワインはあえてDOPの名乗ることは得策ではないので、ほとんど使われていないのが現状です。

その次のランクはIGT(あるいはIGP)ですが、ワインは嗜好品ですから個人の好みに左右されるので、IGTであっても十分に美味しいワインはたくさんあります。IGTは総じて価格も安いので、日常的に楽しむには十分です。使われているブドウの品種などをしっかり確認して、自分好みを探すのにはリーズナブルな位置づけだと思います。

一方で、国際品種を使用したワインは原産地呼称を使えないことが多いため、優れたワインであっても公的格付けでは最下位のVinoに含まれることも起こってきます。1970年代から、伝統的な技法だけにこだわらず、美味しさを追求したワインが登場するようになりました。これらはトスカーナから始まったとされ、スーパー・トスカーナ(あるいはスーパー・タスカン)と呼ばれています。

DOCGをすべて列挙しても、そもそも飲んだことも無いのがほとんどですし、中には高価すぎて手が出ないものもたくさんありますので、よく見聞きするものや、少なからず飲んだことがあるものを並べてみます。まだまだ勉強不足で、重要な、あるいは人気の高い銘柄をたくさん見落としていると思いますが、これ以上は今後の宿題にさせてもらいます。

ピエモンテ州
DOCG Asti (アスティ) Moscato bianco 100% 甘口の白スプマンテが人気
DOCG Barbaresco (バルバレスコ) Nebbiolo 100% イタリアワインの女王、強い渋味
DOCG Barbera (バルベーラ) 主にBarbera 辛口の赤 (DOCもあるので注意)
DOCG Barolo (バローロ) Nebbiolo 100% イタリアワインの王、強い渋味
DOCG Gattinara (ガッティナーラ) 主にNebbiolo
DOCG Gavi (ガーヴィ) Cortese 100% 北部の代表的な白で強めの酸味
DOCG Ghemme (ゲンメ) 主にNebbiolo
DOC Langhe (ランゲ) 品種多数 白・赤・ロゼ

リグーリア州
DOC Cinque Terre (チンクエ・テッレ) 主にBosco 辛口の白

ロンバルディア州
DOCG Franciacorta (フランチャコルタ) Chardonney、Pinot nero 辛口の白・ロゼ
DOC Lugana (ルガーナ) 主にTrebbiano 辛口の白

ヴェネト州
DOCG Amarone della Valpolicella (アマローネ) 主にCorvina veronese 干しブドウから作り渋味の強い赤
DOCG Soave Superiore (ソアーヴェ・スーペリオーレ) 主にGarganega 辛口の白
DOC Prosecco (プロセッコ) 主にGlera 辛口の白スプマンテで絶大な人気
DOC Soave (ソアーヴェ) 主にGarganega 辛口の白

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州
DOC Collio (コッリオ) 品種多数 辛口の白・赤
DOC Friuli (フリウリ) 品種多数 白・赤 スッキリして飲みやすい

エミリア・ロマーニャ州
DOC Lambrusco di Sorbara (ランブルスコ・ディ・ソルバーラ) Lambrusco di Sorbara + Lambrusco Salamino 発泡性の赤
DOC Lambrusco Grasparossa di Castelvetro (ランブルスコ・グラスパロッサ) 主にLambrusco Grasparossa 発泡性の赤
DOC Lambrusco Salamino di Santa Croce (ランブルスコ・サラミーノ) 主にLambrusco Salamino 発泡性の辛口の赤
DOC Modena (モデナ) 主に各種Lambruscoなど 白・赤・ロゼ

トスカーナ州
DOCG Chianti (キアンティ) 主にSangiovese 辛口の赤、瓶を保護する藁のフィアスコ
DOCG Chianti Classico (キアンティ・クラッシコ) 主にSangiovese 長期熟成、辛口の赤
DOC Bolgheri Sassicaia (ボルゲリ・サッシカイア) 主にCabernet Sauvignon 元祖スーパー・タスカンの赤、DOCに昇格
DOC Pomino (ポミーノ) 品種多数 果実味の強い白、スパイシーな赤

ラツィオ州
DOCG Frascati Superiore (フラスカーティ・スペリオーレ) 品種多数 辛口の白
DOC EST! EST! EST! (エスト・エスト・エスト) 主にTrebbiano toscano 白

カンパーニア州
DOCG Greco di Tufo (グレーコ・ディ・トゥーフォ) 主にGreco 古代ローマからある濃色の白
DOCG Taurasi (タウラージ) 主にAglianico ギリシャから移入した古代ローマからある赤
DOC Vesuvio (ヴェズーヴィオ) 品種多数 辛口の白・赤・ロゼ、Lacryma Christi(キリストの涙)として有名

プーリア州
DOCG Castel del Monte Bombino Nero (カステル・デル・モンテ・ボンビーノ・ネーロ) 主にBombino 辛口のロゼ
DOC Castel del Monte (カステル・デル・モンテ) 品種多数、白は主にChardonney 白・赤・ロゼ
DOC Galatina (ガラティーナ) 品種多数 辛口の白・赤・ロゼ

サルデーニャ州
DOCG Vermentino di Galura (ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ) 主にVermentino 香りの強い白

2022年5月6日金曜日

イタリア・ワインの話 4 ラベルを読む


どの国のワインでも、必ずいくつかの項目を法的に明記する義務があり、任意項目も含めいワイン・ラベルの情報は選ぶ際の重要な情報を提供しています。従って、ラベルを正しく読むための知識はどうしても必要です。

最も目につくように記載されているのは、通常、いわゆる銘柄で、これは政府が公認した格付けの名称であり、固有の商品名ではありません。これが、品種名だったり産地名だったり、あるいはいろいろ混ざっていたりするので混乱する原因になっています。

例えば「Barbaresco」はDOCGの呼称ですが、ピエモンテ州の産地の町の名前で、土地としては直径数kmくらい。格付け上は、隣接するネイヴェ、トレ・スッテレ、トレイゾの町が含まれますが、全体でもせいぜい5km四方くらいの地域。

「Amarone」もDOCG名ですが、正確には Amarone della Valpolicella であり、「ヴァルポリチェッラ(地域)からの苦み」という意味。classicoが付くと、新たに植えたブドウ畑ではなく古くからある畑から収穫したということになります。

「Lambursco Grasparossa di Catelvrtro」は全部でDOC呼称名です。カステルヴェルトという町もあるんですが、数種類あるランブルスコのの品種の一つです。その下に小さく書いてあるのは、これがDOCの格付けであるということ。バルバレスコやアマローネにも小さくDOCGの記載がありますが、無い場合は別の小さなラベルとして注ぎ口の近くに貼ってあります。

同一年に収穫されたブドウを85%以上使用している場合に、ヴィンテージ(vendemmia)または収穫年(annata)として西暦が記載されます。生産者、つまりワイン・メーカーの名称が、「Terre del Berolo」、「TOMMASI」で、「CANTINA DI SOLIERA」は古くからあるソリエラ町のランブルスコの協同組合の醸造所です。

他に知っておくと役に立つ表記は赤(Rosso)、白(Bianco)、ロゼ(Rosato)、発泡性(Spumante)、甘口(程度によってAbboccato、Amabile、Dolce)、辛口(Secco)、土着のブドウ畑(Classico)、高アルコール濃度(Superiore)、長期熟成(Riserva)などでしょうか。

750ml・e(あるいは75cl・e)は容量ですが、eはEU公認量の印。14%volはアルコール濃度です。裏側にもしばしばラベルがあり、詳しいブドウ品種などが記載されていることがありますが、輸入した日本代理店が日本向けのシールを上から貼ってしまうことが多いのが残念なところ。

スマートホン用のアプリで、ラベルの写真を撮ると瞬時にそのワインの詳しい情報を表示してくれるものがありますので、そういうものを活用するのもお勧め。有名なものから、超マイナーなものまで、けっこうな確率でデータが揃っているので驚きます。

値段だけで購入を決定していたことが多かったのですが、ラベルを情報をしっかり理解すれば、ワインを楽しむコストパフォーマンスがかなり上がるということです。

2022年5月5日木曜日

イタリア・ワインの話 3 品種で選ぶ


ワインを選ぶ時、難しくしているのが呼び方の問題です。そもそもワインには、商品名という固有の呼称があるようで無い。これは原産地呼称統制という格付けの関係で、法律的に決められた名称が用いられ、一定の地域で採取された一定のブドウを使い、そして一定の方法で醸造すればどの生産者でも同じ呼び名になる。

つまりワインの呼び方は、商品名よりも一般名が優先されていて、格付けされたものでは生産者(メーカー)の名前は二の次です。日本ではメーカーの名前で呼んだり、メーカーが決めた商品名が使われる傾向があるため、違和感を感じ難しくしているところです。

イタリアの場合は、格付けで上からDOCG、DOC、IGT(IGP)、Vinoの4つがあります。DOCGとDOCの合わせたDOPが新しい規格ですが、差別化が曖昧になるためDOPはほとんど使われていません。基本的にDOCGとDOCをおさえておけば間違いないのですが、DOCGだけで70種類以上、DOCにいたっては300種類以上あるので、ベテラン・ソムリエでも大変です。

イタリア・ワインが理解しにくい原因の別の要素は、そのあまり多いブドウの品種が関係します。イタリア政府が格付けの中で公認しているものは、何と400品種以上あるというから開いた口がふさがらないとはこの事か・・・

イタリア北部はフランス、スイスなどと接するアルプスの麓にあたり、特に良質なワインの宝庫と言えます。北西部(ヴァッレ・ダオスタ州、ピエモンテ州、リグーリア州、ロンバルディア州)のブドウは、赤がバレベーラネッビオーロ、ドルチェット、ロッセーゼ。そして、白はモスカート・ビアンココルテーゼ、アルネイス、ヴェルメンティーノです。特にネッビオーロは、イタリア最高の赤ワインを生み出していて、記憶しておくべき品種です。モスカートはいわゆるマスカット。

北東部(トレンティーノ・アルト・アディジェ州、ヴェネト州、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州、エミリア・ロマーニャ州)の主力品種は、赤はランブルスココルヴィナカベルネ・フラン、メルロー、ラボッソ、サンジョヴェーゼ。白はグレーラピノ・グリージョ、ガルガーネガ、フリウラーノ、ヴェルドゥッツォなどです。ランブルスコ、グレーラは発泡性ワインになります。

イタリア中央部(トスカーナ州、ウンブリア州、マルケ州、ラツィオ州、アブルッツォ州、モリーゼ州)は、国としての心臓部であり、ラツィオには首都ローマ、魂の中心であるバチカンがあります。この地域では、主として赤にはサンジョベーゼ、モンテプルチャーノ、そして白にはトレッビアーノ、ヴェルディッキオ、ペコリーノが栽培され、量的にはメジャーな品種が中心になっていて、特にサンジョヴェーゼは、イタリア全土で最も多く栽培されている黒ブドウ品種。最もワイン作りが盛んで、良質の物が多く人気が高いのはトスカーナであることがポイントです。

そしてイタリア南部(カンパーニア州、バジリカータ州、プーリア州、カラブリア州、シチリア州、サルディーニャ州)は、ヴェスヴィオ山からの火山性土壌です。赤はアリアニコ、ピエディロッソ、ネグロアマーロ、ネーロ・ディ・トロイア、プリミティーヴォ、マルヴァジア・ネーラ、ガリアッポ、マリオッコ・ドルチェなどがあり、白はフィアーノ、ファランギーナ、ボンビーノが栽培されています。

離島になるシチリア島は、赤はネロ・ダーヴォラ、ネレッロ・マスカレーゼ、フラッパート、ネレッロ・カプッチョ、そして白はカタラット、グリッコ、カッリカンテなど。サルデーニャ島ではスペイン渡来の品種が多く栽培されており、赤はカンノナウ、ボヴァーレ、モニカ、ジロ、そして白はヴェルメンティーノ、ヌラグス、ナスコ、セミダーノがあります。

その道の達人によれば、ブドウの品種によってワインの味わいはまったく異なる・・・らしいのですが、実際作られるワインは一つの品種100%もあれば、いろいろなものをブレンドしたものもたくさんありますから、素人には簡単にはわからせてもらえない。

ここに列挙したものは一部でしかないのですが、何となく知っているとワインを探すときに少しだけ楽しくさせてくれることは間違いありません。焼酎でも、米なのか麦なのか、あるいは芋なのか他の物か、どこで採れたものを使っているのかとこだわりのポイントがたくさんあるのと同じこと。

ネットなどでいろいろと検索してみると、素人でも違いがわかるものがそれなりにありそうですから、そういうところから少しずつお気に入りの品種を見つけられれば楽しいということですね。そのためには、安い物でもまずはいろいろ飲んでみるしかないですね。

2022年5月4日水曜日

キャベツと鯖


春は野菜は何でも美味しい時期ですが、キャベツ(cavolo)も春キャベツと呼ばれる柔らかく甘味の強いキャベツが出回ります。日本でもイタリアでも、一年中手に入るメジャーな野菜の一つです。そこで、鯖と春キャベツでイタリア風にしてみました。

鯖(sgombro、スゴンブロ)はイタリアにもありますが、食べ方はハーブなどと共にグリルするくらいであまり使われないようです。日本では、食卓の定番である青魚の中で、割安感が減った鰯や秋刀魚などに変わって食べる機会が増えたように思います。特に、缶詰の人気が高まって、いろいろなアレンジもしやすくなりました。

ポイントは2つ。一つ目は鯖缶を使います。いろいろな味付けをした缶詰が出回っていますが、イタリア風なら当然オリーブオイル漬けをチョイス。実はコンビニ大手のプライベートブランドの商品の中にあって、これが大変美味しくて安いのでお勧めです。

もう一つは、キャベツは下茹でするということ。単純に炒めると、火が通るまでにぐずぐすになったり、油を吸い過ぎてしまうので、ベチャっとした食感になりやすい。あらかじめ、ザク切りして軽く塩茹でしておくだけで、生き生きとしたキャベツを食べることができます。キャベツは生でも食べれるくらいですから、茹で過ぎず火が通ったくらいで十分。

作り方はいつもの基本ペペロンチーノです。オリーブオイルにみじん切りニンニクを入れ加熱して香りを出し、輪切り唐辛子を追加。これらが焦げる前に鯖缶を開けて油ごと全部入れます。

鯖はあまり崩し過ぎない方がいいと思いますが、そのあたりはお好みでかまいません。鯖が温まったら、塩茹でしたキャベツを入れて和えたら完成。鯖缶にも少し味が付いていますし、普通は追加の味付けは不要。下茹で用のお湯さえ沸いたら、後は調理時間は5分程度しかかかりません。

キャベツらしいシャッキリ感と、臭みを感じない鯖がよくマッチして、めちゃめちゃ美味しく頂けます。しかも素早く安く作れて、どこかの丼物みたい。キャベツをレタスに変えてもOKですし、もちろんパスタにしてもいけますよ。

2022年5月3日火曜日

バーニャカウダ


バーニャカウダ(Bagna cauda)は日本では良く知られたイタリア料理・・・と言うか、主として野菜を食べるためのソース。日高シェフもレパートリーの一つとして、おそらく日本人向けのレストラン・バージョンと現地のオリジナル・バージョンを紹介しています。バーニャは「ソース」、カウダは「温かい」という意味だそうです(北部の方言)。

基本的に、ニンニクとアンチョビを合わせるだけなんですが、レストランではさすがに手の込んだ作り方をしています。臭みを和らげるためニンニクを牛乳で煮るんですが、3回茹でこぼします。そして、高級(!)アンチョビを、ニンニクと同じくらいの量合わせて裏ごしして滑らかにする。そこへ、全体の倍量くらいのオリーブオイルを加えて温めたら出来上がり。

レストラン・バージョンはちょっと面倒なので、オーソドックスなスタイルで作りました。ニンニクをを水で茹でて、柔らかくなったらバター少量で炒めるように潰し、同量くらいのアンチョビを加えます。へらなどで全体がなじむように混ぜていきペースト状になったらオリーブオイルを入れる。最後に少しだけ生クリームを追加して出来上がり。

生クリームで臭みを減らし、またオイルとも馴染むので、大変食べやすい感じがします。ヘルシーにしたければ、オイルよりも生クリームを多めに使うのもありという感じ。いずれにしても、名前が示すように温めていろいろな野菜と一緒に食べるのが流儀ということでしょうか。

本場のレシピでは、牛乳で煮ない、裏ごししない、アンチョビ多め、生クリーム無しというのが紹介されていましたが、最後にトリュフを加えるところがさすがという感じ。

2022年5月2日月曜日

アスパラガスのリゾット


いや、安かったんで、旬ですから・・・アスパラガス。

今度はリゾットにしました。作り方は簡単。いつも通り。

ブイヨン・スープを温めて、ここでアスパラガスを数分間茹でて取り出しておきます。固くなってそのままじゃ食べれないアスパラガスの端っこは、ちょっと前にやったブレンダーでペーストにしてしまいます。

フライパンに少量のオリーブオイルとパンチェッタ(無ければベーコン)を入れて火を通します。パンチェッタからも脂が出たら、米粒大に細かくした玉ねぎのみじん切りを投入。玉ねぎが炒まったら、米を入れてしっかりオイルを絡めます。

温め続けているスープを米がひたひたになるくらい入れて、かき混ぜ過ぎないように煮ていきます。米を崩さないことが大事。水気が減ったらスープを追加を繰り返すこと約20分。そろそろこれでスープは最後かなというタイミングでペーストにしたアスパラガスを追加。

米がお好みの固さになったら茹でておいたアスパラガスを入れ、温まったら火を止めてパルジャーノ・レッジャーノを振りかけ混ぜたら出来上がり。茹でたアスパラガスよりは、米が少し柔らかいくらいが食感としてはお勧めかと思います。

アスパラガスのベーコンというのは本当に間違いがない王道のペアリングです。どんな形になっても、まじ旨い。ただ、アスパラガスの味を楽しむために、パンチェッタ、またはベーコンは少な目で、あくまでも塩味を付けるためくらいが丁度良いように思います。

2022年5月1日日曜日

アスパラガスロール


アスパラガスの定番中の定番の食べ方が、いわゆる「肉巻き」です。

肉にはベーコンを使うことが多いと思いますが、イタリアの肉巻きはプロシュートを使う。プロシュート(Prosciutto)は、塩漬けして熟成させた豚もも肉のこと。まさに生ハムなんですが、燻製処理はしていないことが最大の特徴です。

料理の名前は「Rotolini di asparagi」で、まさにアスパラガス巻という意味。

アスパラガスを、少量り塩入りの湯であらかじめ茹でておきます。ちなみに、端っこの固くなったところは切って一緒に茹でて冷凍しておくと、何かに使えるかもしれません。

茹であがったアスパラガスは水をしっかり切って、プロシュートをぐるぐると巻いていきます。実は、生ハムは手元になかったので、今回は生姜焼き用の薄切りロース肉です。なので、肉にあらかじめ塩胡椒を振っています。

細めのアスパラガスだったので、2~3本まとめて一枚の肉でまとめました。肉を巻く時、らせん状に斜めに巻き始めると、楊枝などで止めなくても大丈夫です。耐熱皿などに並べて、上にパルミジャーノ・レッジャーノを振りまき、オリーブオイルを一回ししたら、オーブンで200゚cで20分ほど焼いたら出来上がり。

オーブンを使うとハードルが高いと感じる人が多いように思いますが、それって慣れの問題。実際、オーブンに入れてしまえば、その間に手が空いて他のことができますし、ゆっくり火が通って食材の旨味を逃がしません。プロシュートを使う場合は、短時間のグリルで焦げ目を少しつける程度でもいいかもしれません。

いつもの普通のメニューっぽいのに、ちょっと一手間(というほどでも無い)かけただけで、かなりグレードアップしたごちそうになりました。