夏季臨時休診

夏季臨時休診のお知らせ 8月14日(金)~8月19日(水)臨時休診します。

2021年11月30日火曜日

バイオハザード IV アフター・ライフ (2010)

日本発祥のビデオ・ゲーム「バイオハザード」がハリウッドで実写映画化され、ついに4作目にしてオープニングは東京。渋谷のスクランブル交差点からというだけで、日本人としてはワクワクしてポイントを高くしてしまいそう。

シリーズ全体を統括するポール・WS・アンダーソンが再び監督に戻り、主役のアリスは当然、ミラ・ジョヴォヴィッチが続投です。この映画の撮影中か終了した時点で、監督と主演女優は結婚してますので、熱々のコンビネーションというところでしょうか。

アンブレラ社の地下秘密研究所、ハイブから生物兵器になるTウイルスが漏洩し、あっという間に世界中にウイルスは拡散しました。遠く離れた日本、東京、渋谷にもウイルスは広がっており雨のずぶ濡れになりながらスクランブル交差点に立ちすくむ女は、突然目をむいて通行人に襲い掛かるのでした。この女は役名は「JPOP Girl」となっていて、何と中島美嘉が演じています。感染は日本中に拡大し、東京も死の街となった4年後、つまり前作でアリスがアンブレラ社に宣戦布告した1年後が本編のスタート。

渋谷のスクランブル交差点の地下深くに建造された、アンブレラ社東京本部の要塞にアリスと大勢のクローン・アリスが侵入、上級幹部のアルバート・ウェスカー(ショーン・ロバーツ)はオスプレイで脱出し基地を爆破します。

しかし、すでにオリジナルのアリスはオスプレイに乗り込んでおりウェスカーを殺そうとしますが、ウェスカーは「俺が新型だ」と言って逆に抗Tウイルス血清を注射されてしまう。オスプレイが富士山腹に墜落して、アリスはウイルスを取り込むことで身につけた超能力を無力化されてしまったためウェスカーを取り逃がしてしまうのでした。

それから半年後、アリスはクレア・レッドフィールド(アリ・ラーター)を追って単発機でアルカディアに向かいます(前作参照)が、そこには何もない平原でした。そこで記憶を無くしたクレアと再会し、ロサンゼルスに戻ると無数のアンデッドに包囲され孤立した刑務所の屋上に生存者を発見し、着陸を強行します。

そして、アリスは生存者からアルカディアは沖に停泊している貨物船の名前だと知ります。クレアの兄、クリス・レッドフィールド(ウェントワース・ミラー)も犯罪者間違われ監禁されていましたが、ついにアンデッドが侵入してきたため、アリス、クレア、クリスは仲間を失いつつも刑務所を脱出し船に向かいます。

実はアルカディアはウェスカーの船で、Tウイルスを接種して超人的なパワーを得たものの人間のDNAを補給しないとアンデッド化してしまうため、生存者をおびき寄せる罠だったのです!!

例によって「次回に続く」です。当然アリスは勝利するのですが、すぐにアンブレラの武装集団が迫って来る。しかも! しかもですよ、その指揮を執っているのがジル・バレンタイン(シエンナ・ギロリー)というところをチラ見せして終わります。

前作で感じたことですが、やはりアンブレラ社というものがほとんどの人類がアンデッドになった終末世界で、これだけの金をかけた設備を作り、軍隊を持つだけの目的がさっぱりわからない。

支配するということは、支配されるものがあって成立するわけで、それだけの力があるなら地上のアンデッドを一掃して、あらたな地球の創造主にでも何でもなればいいじゃんという感じ。

ミラ・ジョヴォヴィッチも30代半ばになって、正直おばさんぼくなりました(ファンの方ごめんなさい)。超能力を消されてしまったので、多少人間らしくなったということなのかもしれません。これは、前作まででほとんどワンダー・ウーマン並みのパワーを身につけていたので、このままではなんでもあり過ぎなので一度リセットしたということでしょうか。

それは設定としてはグッジョブなんですが、その後の展開はクレアに助けられるところはあるものの、ほとんど変わらずの無敵キャラ。せっかく超能力消えたのに、なんのこっちゃ的な展開にはかなりがっかりします。冒頭の渋谷で激戦で気分が盛り上がりましたが、後は星をどんどん失う結果かと・・・

スローモーション・カメラを多用したところは、映像としては見ごたえがあります。ただしウェスカーが弾丸を簡単に避けるところなんかはバイオハザード版マトリックスです。それにしても、スクランブル交差点の下にこんな要塞があったら半蔵門線はどこにいっちゃった??

2021年11月29日月曜日

カップヌードル 年に一度の謎肉祭り 2021


10月に発売され買っておいたのですが、食べる機会がなかなかなくて今頃食べました。なので、もう売ってないかもしれません。

5年前から秋の恒例となったカップヌードルの謎肉祭り。

謎肉呼ばれるフリーズドライの「肉」らしくかやくを大量投入したもので、「肉盛りジューシーしょうゆ味」となっていますが、ほぼ普通のスタンダードと味は同じ。

過去には、本当に大量に入っていると感動したこともありますが、今年は「あれっ? こんだけ?」っていう感じ。

ざっと数えて30個くらいで、普通よりはもちろん多いのですが、過去の謎肉祭りからするとかなり寂しいです(去年もこんなだった)。

さすがにそろそろ話題性は乏しくなってきたので、来年あたりはエビ盛祭りとかにしてくれてもいいんじゃないかなと思ったりします。

2021年11月28日日曜日

バイオハザード III (2007)

シリーズ3作目。続けて監督をしたポール・WS・アンダーソンは脚本担当で、監督はラッセル・マルケイに任せています。原題では「Extinction (絶滅)」というサブタイトルがついています。

今回もミラ・ジョヴォヴィッチの眼球のアップからスタート。1作目のシャワー室で目覚めるシーンになり、おやおやまたもや今までのあらすじ紹介かと思いきや、薄手の赤い服を着たアリスは扉を開けるとそこは、ハイブのコンピュータ室に通じる廊下。1作目で特殊部隊の隊員が殺人レーザーで小間切れにされた場所です。アリスは何とかレーザーをかいくぐって、天井裏に飛びつきます。

ダクトから抜け出すと、今度は第2作の捕まっていた病院。結局罠にはまって死んでしまう。死体は屋外の溝に無造作に放り投げて・・・何と、そこには何体ものアリスの死体が捨てられていました。砂漠のような場所で、周囲は金網で仕切られ、金網の外にはゾンビが群がっていました。Tウイルスは数週間でアメリカ全土、そして数か月で世界中に広がり、人類は滅亡に向かっていたのです。

あれから、3年が経ちアリスはバイクで各地を転々とする生活をしていました。前作で、アリスに助けられラクーンシティを脱出できた、カルロス(オデッド・フェールロイド)とL.J.(マイク・エップス)は、クレア(アリ・ラーター)がリーダーの生存者集団と共に移動生活をしています。アリスは彼らを助けたことで行動を共にします。

アンブレラ社は砂漠の地下深くに研究施設を整備し、アイザック博士(イアン・グレン)を中心に、アリスの血液から抗血清を作り、ゾンビを無力化して従順にさせる研究をしていました。そして、その為の実験に大量のクローン・アリスを利用しているのです。

アリスが超能力を覚醒させ使用すると、その波を検知したアイザックはどうしてもアリスを捕えたくて独断専行するのです。衛星からの脳波コントロールでアリスを操れるはずでしたが、アリスの抵抗により失敗し、アイザックもゾンビによって負傷します。何とか研究施設に戻ったアイザックは抗ウイルス薬を注射し、その結果「ネメシス」化するのでした。

カルロスやL.Jら多くの仲間を失うものの、クレアらと研究施設を急襲したアリスは、皆をヘリコプターでアラスカにある感染が広がっていない地「アルカディア」に向けて脱出させ、自分は一人研究施設内に足を踏み入れのでした。

クローン・アリスの登場で、ホラー色は薄まりSF調が強まった感じですが、そもそもこれだけアメリカ中を不毛の土地にしてしまって、アンブレラ社は一体何を求めているのかよくわからない話になってきました。表向きの製薬企業として、買い手の客がみんなゾンビじゃもうからない。裏の商売の武器商人としても、こうなると戦争にもならないので商売上がったりです。

前作で生き残ったジルとアンジェラについては映画の中では言及されていませんが、実は小説版だとアイザックによる脳を遠隔操作されたアリスがアンジェラを殺してしまったらしい。アリスは人工衛星による監視を受けていたので、仲間とは別行動をすることにしたようです。

これまでのイメージが続いてマンネリ感を恐れた制作陣は、今回はゾンビ映画としては異例の白昼の砂漠を舞台にしました。当然、それによってホラー感はかなり薄まっていることは間違いない。まさにバイオハザード版マッドマックス。

もう驚きもしませんが、当然のように最後は「次回に続く」なわけで、アリスが渋谷(!)の地下にアジトがあるアンブレラ社のトップに宣戦布告して終わります。



2021年11月27日土曜日

バイオハザード II アポカリプス (2004)

黙示録・・・アポカリプスは、新約聖書の最後の章で世界の破滅のこととか書いてあるので、小説・映画などにはよく引き合いに出されます。シリーズ第2作は、このサブタイトルを冠しています。前作で「次回につづく」状態でしたので、当然ストーリーは連続しています。

この映画では、アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が街に出て壊滅している光景に呆然とする少し前から始まります。アンブレラ社は、彼らの送り込んだ特殊部隊が壊滅したにもかかわらず、アリスを確保した後直ちにハイブの扉を開け調査に入りますが、Tウイルス感染した死者が襲い、あっという間にウイルスは外界に拡散してしまうのです。街は感染者が次々とゾンビ化し、混乱は急速に拡大しました。

アンブレラ社の意のままの警察は街を封鎖し、感染拡大を抑止できないため住民すら銃で脅して街から出さないのです。警察の特殊部隊の隊員、ジル・バレンタイン(シエンナ・ギロリー)とペイトン・ウェルズ(ラズ・アドティ)は、テレビ・キャスターのテリ・モラレス(サンドリーヌ・ホルト)と教会に避難します。アリスは銃砲店で武器を手に入れますが、体に不調を感じ病院で薄れる意識の中でTウイルスを接種されたらしいことを思い出します。

T-ウイルスを開発したアシュフォード博士は、アンブレラ社のティモシー・ケイン(トーマス・クレッチマン)の退避要請に娘のアンジェラが救助されていないという理由で拒否し、街の監視カメラシステムにアクセスしてアンジェラを探すのです。教会ではモンスターのリッカーが襲ってきますが、間一髪でアリスが突入しジル、ペイトン、テリらを連れ出します。

監視カメラでアリスたちを補足したアシュフォードは、公衆電話からアンジェラを救出することを条件に脱出する方法を教えると言ってきました。夜が明けると核攻撃で街全体を焼却する可能性が高いために、アシュフォードを申し出を受けるしかありません。

ケインは感染制御不可と判断し、ネメシス計画を発動しました。実は、ネメシスは前作でアリスと共にハイブから脱出したマットがウイルスにより変異しモンスター化した姿でした。重火器で武装したネメシスはアリスを狙って襲ってきたため、ジル達は逃れて学校に隠れていたアンジェラを発見します。

アシュフォードは、自分と娘の筋ジストロフィーの治療のためにTウイルスを開発したのを、アンブレラ社に研究を横取りされたのです。脱出用のヘリコプターに向かいますが、そこにはケインとネメシスが待ち構えていました!!

前作のいかにもホラーっぽいゾンビが体を揺らしながら近づいてくるところは、町中ですからパワーアップしたものの、これが主じゃない感も半端ない。ホラーの要素はほとんど飾りで、アンブレラ社の人を人と思わない悪行だけが先走っています。

アクションは前作よりかなり派手で、前作ではほとんどスタントなしで演じたジョボヴィッチも今作ではだいぶスタントとCG合成の恩恵を受けたようです。ジルはゲームにも登場するキャラクターで、演じたシエンナ・ギロリーはゲーム中のジルを相当研究してコスチュームや動きはかなり寄せて来たらしい。ある意味、超人的なアリスよりもジルの方を応援したくなる感じもしてしまいます。

どうやら普通はTウイルスに感染すると、死んでも細胞が再生しゾンビ化するようです。しかし、何らかのウイルスに対する耐性をもっている人間がいるらしい。マットはその一人ですが、遺伝子変異からモンスター化してしまい、彼の限界はそこまで。ところがアリスは、同じく感染してウイルスを自分の体内で取り込み未知の力を増幅させるようです。

今回も、終わりは「次回につづく」で、アリスの超進化を促進していこうとするアンブレラ社の次の戦略「アリス計画」が始動して終わります。全体にはネメシスがチェーンマシンガンをうちまくるところなんかは、バイオハザード版ターミネーターと呼ぶのがふさわしいかも。


2021年11月26日金曜日

バイオハザード (2002)

21世紀になって、SFホラー映画はだいぶ様変わりし、アクションの要素が強くなりました。そして、アクションの主役がヒロインというのが珍しくなくなった。70~80年代にはテレビでは、「ワンダー・ウーマン」、「バイオニック・ジェミー」、「チャーリーズ・エンジェル」のような女性が活躍する連続ドラマがたくさんあったことを考えると、映画界の変化はだいぶ遅かった感じがします。

もちろん以前も女性が活躍する、例えば「エイリアン」シリーズのリプリーのような存在もありました。シリーズ第1作はSFホラーの傑作ですし、2作目はSFヒロイン・アクションの先駆者と言えますが、それに追随する作品は登場しませんでした。守られる女性から戦う女性への変化は、まさに時代の流れに則した必然のようです。

ヒロインが活躍するSFホラー系では、吸血鬼・狼男という古いモンスターをモダンに進化させたシリーズとして「アンダーワールド」が2003年に始まっています。そして、死人が死体のまま復活してゾンビとなって襲って来る「バイオハザード」が、2002年に始まりシリーズ化されました。

そもそも「バイオハザード」は日本発祥。1996年にCAPCONから発売されたPlaystation用のビデオゲームで、サバイバルホラーというジャンルに入ります。海外では当初から「Resident Evil」というタイトルが使われており、映画においてもオリジナルのタイトルになっています。

映画のシリーズはいずれも「モータル・コンバット」を手掛けたポール・WS・アンダーソンが監督・脚本・制作し、ヒロインとしてミラ・ジョヴォヴィッチが活躍します(二人は2009年に結婚)。

20世紀の初め、製薬大手の大企業のアンブレラ社は、ラクーンシティの地下研究施設「ハイブ」で密かに生物兵器の開発をしていました。ある日、何者かが研究中のTウイルスを漏洩させバイオハザードを発生させたため、メイン・コンピュータのレッド・クイーンは施設を封鎖し、浄化システムを始動しました。その結果、500名の職員全員が死亡します。

ラクーンシティの郊外の洋館。目を覚ましたアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、自分が誰で何故ここにいるのか思い出せません。突然警察官と名乗るマット・アディソン(エリック・メビウス)に抱えられますが、直後に窓から飛び込んできた特殊部隊に取り押さえられます。彼らはアンブレラ社からバイオハザード調査に派遣された部隊で、途中でスペンサー・パークス(ジェームズ・ピュアフォイ)を発見し、地下の列車でハイブに向かいます。

隊長はアリスも隊員の一人で、スペンサーと偽装結婚しハイブの入口を守る任務に就いていたと説明します。彼らの任務は、暴走していると考えられたレッド・クイーンをシャットダウンすることでした。しかし、侵入者を検知・追跡するレッド・クイーンは防衛システムを起動し、コンピュータ室入口で多くの隊員がレーザー光線により死亡しますが、何とかシャットダウンに成功します。

レッド・クイーンによる区画封鎖が解除されたため、研究所の所員の死体が解放され、しかも何とゾンビになって部隊に襲い掛かってきました。アリスらは再びコンピュータ室に逃げ込み、レッド・クイーンを再起動し脱出ルートを探します。アリスの記憶が戻り、アンブレラ社の不正を暴くためマットの妹と協力してウイルスを盗むはずだったのです。しかし、スペンサーに横取りされ、彼がウイルスを散布したのでした。彼らは無事に脱出できるのか?!

まぁ、続編があるので少なくともアリスは生還するのは間違いないんですけどね。地上に戻ったアリスは病院で気密室に隔離され、意識が戻ると部屋から脱出するんですが、病院の中には人っ子一人いない。外に出て見ると、ラクーンシティの街は壊滅している!! というところで映画は終わります。

最初から続編の構想がある作りで、第1作としてはアリスが生還した以外は何も解決していません。あくまでも、アンブレラ社の悪事とそれに対決していくアリスというヒロインが誕生するまでのイントロダクションという内容です。

ミラ・ジョヴォヴィッチは、このアリスの役には積極的で、ヒロインにも関わらずアクション・シーンはほぼ自ら演じたそうです。そのせいで、撮影では生傷が絶えなかったらしい。死人がうようよと近寄って来て襲う様子は、まさに「Walking Dead」状態。これについては目新しさは無い。

悪徳企業のアンブレラ社を組み込んだことで、単なるゾンビ映画からスリラーとしての謎が膨らんできてアクション映画としても成立させたところは製作者のよく考えたところでしょう。コロナ渦ということもあって、未知の生物や遺伝子操作によるバイオハザード(生物学的危機)が単なる絵空事とは言えなくなってきました。

2021年11月25日木曜日

ベルヴィル茅ヶ崎ビル修繕工事始まる


ベルヴィル茅ヶ崎ビル・・・と言っても、たいていの方はどこ? なに? という感じだと思いますが、うちのクリニックが入居している建物の名称です。

正確な住所は「神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央51-1」
横浜市営地下鉄センター南駅のバスロータリーに面した建物の一つ。

このビルが完成したのは2005年春の事。4月から3階に小児科、4階に泌尿器科が開業しました。その後11月末に3階に眼科、そして12月初めに4階にうちの整形外科クリニックが開院しています。少し遅れて4階の内科、3階の耳鼻科が埋まり、クリニック・モールの形が出来上がりました。

ビルができてからは16年と6カ月。外装の汚れ、ひび割れ、塗装剥げなど、当然のように歳月を感じる変化が出ています。というわけで、ビル・オーナーさんもついに修繕工事に着手したというわけで、今週から足場組み作業が始まりました。

予定は来春までの4か月間となっていて、当然各クリニックはその間も通常通りに診療をします。工事業者は細心の注意を払って作業を進めると思いますが、ビルにおいでの方には何かとご不便をおかけすることがあるかもしれませんので、ご注意ください。

2021年11月24日水曜日

ミスト (2007)

原作は、ホラーの巨匠、スティーブン・キングの1980年の小説。監督は、キング原作としては「ショーシャンクの空に」、「グリーンマイル」の映画化を手掛けたフランク・ダラボン。ある意味かなりの問題作です・・・

霧の中から恐怖がやって来るのは、ジョン・カーペンターの「ザ・フォッグ(1980)」と共通ですが、もちろん関連はありません。しかし、冒頭でカーペンターの「遊星からの物体X」の映画ポスターが主人公の家の壁にかかっていることから、一定のリスペクトをしているものと思われます。

昨夜の雷を伴った嵐によって、湖畔のデヴィッド・ドレイトン(トーマス・ジェーン)の家は倒木でめちゃくくちゃになり、息子のビリーと同じく被害を被った隣人のブレント・ノートン(アンドレ・ブラウアー)と町へ買い出しに向かいます。湖面には不気味な霧が立ち込めていました。

スーパーで会計の順番を待っていると、顔から出血したダンが走りこんできて、「霧の中に何かがいて襲って来る」と叫びます。気が付くと、もうあたりは霧が立ち込め、視界がほとんどなくなってしまいました。自家発電機の具合を直そうと、裏のシャッターをあけた途端に、鋭い触手のような長い者が入り込み若い店員が犠牲になります。

店内に閉じこもるしかない状況で、それぞれの精神状態は次第に緊張が高まっていくのです。車のショットガンを取りに体にロープを巻いた客が外に出ると、強い力がかかりあわてて引き戻すと下半身だけになっていました。そして、夜になると巨大な昆虫のようなモンスターが表のガラスを割って侵入し犠牲者が出ます。

神による最後の時が来たと言う狂信家のカーモディ夫人は最初は相手にされませんでしたが、次第に彼女に同調する者が増え始めました。けが人のために隣の薬局に向かったデヴィッドたちは、俺たちのせいだと言いながら体内から無数の幼虫を放出して死んだ軍人を見つけます。そのことを知ったカーモディは、一緒に店内に閉じ込められていた二等兵を問い詰め、軍が異次元への扉を開く実験をしたという噂を聞き出します。

カーモディに扇動され恐怖に自制心を無くした人々を二等兵をリンチにし、店の外へ生贄として放り出すのです。ついにデヴィッドらは外に脱出する決意をしますが、カーモディらが立ちはだかりビリーを生贄に差し出せと言い出します。そして、カーモディを射殺して何とか車で脱出しましたが・・・

この霧とモンスターの発生原因はSFですが、そこについてはほとんどきっかけに過ぎず話の内容に絡んでくることはありません。そしてホラー映画なのかというと、一見、モンスター・パニックと言うのがあっているかもしれません。

しかし、実際は、かなり宗教的なというか、恐怖を前にした人間の本性を描き出すのが最大のテーマのようですし、主人公たちの選択が必ずしも正しいわけではなく、人は間違いを犯すことを徹底的に見せつける映画になっています。

この結末の後味の悪さは前代未聞で、本当にここまで悲惨な結末(原作とは異なるが原作者は絶賛)をよくも考えたというところ。監督は、見た人がそう感じるのを承知の上で、それこそが狙いであり、全ての人に受け入れられないことを目指したと述べています。

であるなら、最初からストーリーを知らせるか(当然、無理な相談ですけど)、この映画に対して失望した人には鑑賞に要した費用と時間を返すぐらいのことをしてもらいたい(もっと無理)。

しかし、この結末に納得する人いるんでしょうか。少なくとも、自分としては比較的評価が高いのが理解できない。絶望的な終わり方でも、もう少し違うエンディングがあるだろうと思います。


2021年11月23日火曜日

ザ・フォッグ (1980)

B級映画の鬼才と呼ばれることが多いジョン・カーペンターの、例によって監督・脚本・音楽とマルチな才能を発揮した作品。低予算で映画製作をすることが多いためB級と言われてしまいますが、アイデアやそれを映像化する力量があるから、主としてSFとホラー系の(隠れた)名作と呼ばれる作品を多く作り、多くの映画人に影響を与えている監督です。

アントニオ湾には、100年前の深い霧の夜に難破した帆船の船員たちが、再び霧が立ち込めた時に亡霊となって蘇るという言い伝えがありました。そして100年目の午前0時を過ぎたとたんに、街のあちこちで不思議な現象が起こり始めるのです。沖合にいた漁船は急に発生した霧に飲み込まれ、謎の帆船を目撃した直後殺害されてしまいます。

マローン神父(ハル・ホルブルック)は、突然崩れた壁から救いを求める祖父の日記を発見します。岬の灯台のラジオ局のDJ、スティービー(エイドリアンヌ・バーボー)は、沖合に不思議な光を一瞬みとめます。ニック(トム・アトキンス)はヒッチハイクのエリザベス(ジェイミー・リー・カーティス)を拾いますが、車のガラスが割れたり、家にも不審なノックする音が響く。

朝になり、スティービーの息子は海岸から帆船の破片と思われる流木を拾います。町の有力者、キャシー・ウィリアムズ(ジャネット・リー)は今夜の町の100周年記念式典の準備に忙しくしていました。しかし、マローン神父から、100年前に金持ちの船を湾に誘い込み難破させ、彼らを殺して得た財産で街を興したという日記の内容を聞かされます。

ニックは沖合に漂流する漁船を発見し、まるで水死したかのような腐敗した遺体を回収しますが、急に動き出すのでした。夕闇が迫り、再びアントニオ湾には霧が近づいてきました。スティービーの家も霧に覆われ何者かに襲われますが、間一髪ニックが救い出し、教会へ逃げ込むのでした。

この映画ではSF的な要素はほとんどありませんので、純粋にホラー映画と言った方がわかりやすい。CGが普通に使われるようになる前、アナログの時代ですから、特殊撮影はお世辞にもすごいとは言えませんが、さすがに「B級」の巨匠だけあって、サスペンスの盛り上げ方はうまい。映画での驚かせ方のお手本みたいな感じです。

「ニューヨーク1997」でハードな役をこなしたエイドリアン・バーボーは、ここではお母さんで、ラジオで霧の進展を実況して必死に危険を訴える役回り。この映画の頃は、カーペンターの奥さんでした。「サイコ(1960)」のショッキングな役だったジャネット・リーは何か嬉しい。ホルブロックも、70~80年代の貴重な脇役です。ちなみに殺されちゃう測候所の職員さんの役名はダン・オバノン。カーペンターの旧友で「エイリアン」の原作者と同じ名前。

とはいえ、町とは関係ない巻き込まれのエリザベスの存在意義が意味不明。最後の解決策も、今時の複雑な世界観の映画からすればちょっと簡単すぎかなと思います。なんて思っていたら、25年たって2005年にカーペンターは製作にまわったリメイクが作られ、エリザベスの設定と解決策が変更になっているようです。さすが、カーペンターもちょっと後悔していたのかもしれません。

2021年11月22日月曜日

亜人 (2017)

桜井画門によるコミックが原作・・・って、もう邦画ではマンガばっかり使われるというのが寂しい限りですが、それは本題では無いので横に置いておいて、監督は「踊る大走査線」シリーズの本広克行。画面の使い方が「踊る・・・」を彷彿とさせるところがあって、ちょっと笑っちゃいます。何度死んでも生き返るゾンビが主役のSFアクション映画というところでしょうか。


研修医の永井圭(佐藤健)は、自動車事故で死んだはずが生き返ったことで、亜人と呼ばれる特殊な能力があることが判明し、亜人研究所に保護されます・・・というのは表向きで、ここでは密かに亜人を使った人体実験が長年に渡って指揮を執る戸崎(玉山鉄二)のもと行われてきました。

すでに亜人であることが判明していて、研究所から脱出した佐藤(綾野剛)と田中(城田優)は、非人道的な扱いから復讐のため永井を奪還するため研究所を襲撃しますが、佐藤のあまりに簡単に人を殺す振る舞いに永井は仲間になることを拒否して雲隠れします。

彼らは死にそうになったり、不利な状況になると自ら死ぬことで、瞬時に再び元の体として蘇生できるのです。また、体から亜人粒子を放出し、実体化させた「幽霊」を思うがままに操るのでした。

佐藤は研究所が亜人に対して行ってきたことを暴露し、その本山である厚生労働省ビルを破壊、警察の精鋭部隊SATも壊滅します。佐藤は、東京に毒ガスを巻いて都民全てを葬り去ろうとしていました。永井は戸崎に面会に、身分を保証する見返りに協力を申し出ます。毒ガスを密かに製造・保管していたフォージ重工業に侵入した佐藤、田中らと永井との間で壮絶な戦いが開始されるのです。

何度でも生き返ると言っても、腐乱死体みたいな外見では無いので安心。亜人を捕獲するには自死する前に麻酔銃で眠らせるか、蘇生する前に殺し続けるしかありません。どっちにしても決着がつきそうもないなと思って見ていたんですが、最後はその手があったかと言う感じでした。

佐藤健は「るろうに剣心」シリーズでアクションは鍛えたせいか、なかなか動きはよくスビート感のあるアクションは見ごたえがあります。綾野剛の冷酷で無慈悲な悪役も様になっている。戸崎の部下で、実は自身も亜人である泉を演じるのは川栄李奈で、こちらもまぁまぁのアクション・シーンをこなしていました。

邦画でもCGを利用した派手なシーンとワイヤー・アクションを使ったフィジカルな格闘は、ハリウッド並みとまではいきませんが、まぁまぁ合格点。ただし監督の遊びの要素が雰囲気を壊した感があります。YouTuberヒカキンが出てきたり、「踊る」のSATの隊長(高杉亘)がここでもSAT隊長で登場したりは遊びすぎ。

ラストは明らかに続編を意識したエンディングですが、「るろう」シリーズが終結した佐藤健の次の活躍の舞台となるのかどうか? とりあえず何度ても生き返る「ジョン・ウィック」という雰囲気は評価できるところです。

2021年11月21日日曜日

ダークシティ (1998)

この映画は基本的にはSFなんですが、全体を支配している夜しか存在しない古き良き時代のスリラー。記憶を無くした男の自分探しのストーリーです。監督・脚本・制作は「アイ、ロボット」のアレックス・プロヤス。


冒頭のシュレーバー博士(キーファー・サザーランド)によるナレーション。意思の力で物質を変化させられる力(チューン)を持った異星人が、生存のために地球にやって来た。私は彼らの実験に協力して人類を裏切った・・・というもの。時計は夜の12時。そのとたんすべての街の動きが止まってしまいます。

街は禁酒法時代のようなアメリカという風情。ホテルの一室、浴槽で目を覚ましたマードック(ルーファス・シーウェル)は記憶が無く、部屋の隅に娼婦の死体を発見。そこへシュレーバーと名乗る電話があり、追手が来るから逃げろと教えられる。殺人犯として警察から追われる一方で、謎のスキンヘッド集団にも追われますが、マードックは「チューン」を発揮してその場を逃れます。

マードックは持ち物から自宅らしいアパートに戻り、エマ(ジェニファー・コネリー)に会いたぶん殺人はしていないと話をしていると、バムステッド警部(ウィリアム・ハート)が乗り込んできます。マードックは何もない壁に扉を作って逃亡します。

精神科医のシューレーバーはスキンヘッド集団の命令で、患者から集めた人間の「心のエッセンス」を調合していたのです。そして毎晩12時になるとチューンの力で時間を停止し、建物や住む人々をいろいろと入れ替えていたのでした。彼らは自分たちのチューンを使えるマードックを恐れ、シューレーバーが調合したマードックの記憶を仲間に注射・・・刷り込み、彼の行動を予測しようとします。

バムステッド警部はマードックのもとに行き、スキンヘッド集団から救い出し記憶のキーワードになっていたビーチを探しに向かいます。しかし、そこには壁があるだけ。二人は壁を破壊すると、なんとその向こうは宇宙空間なのでした。

ラストが大味な感じですが、全体的には独特の世界を映画の中にうまく構築していますし、100分という長さもちょうど良い。これ以上長いと、話の展開がくどくなりそうですし、短いと内容が掴めなさそう。

結局、昨日の自分と今日の自分は本当に同じ人間なのか? みたいな、考えるとかなり大きなテーマが見え隠れしますが、さらに心というのも人によって様々なのか、あるいは結局何か底知れぬ力で統制されているのかみたいなことまで考えさせられる映画です。

現代人は、CMでこれを買ってと言われると、右向け右で買いに走ったりするところがありますが、結局うまく見えない力に操られているみたいなものなのかもしれません。そういう深いテーマのせいで、興行収入こそ振るいませんでしたが、カルト的な人気が持続している作品と言うことのようです。


2021年11月20日土曜日

「iPhoneの限界」


昨夜は「ほぼ皆既」月食が、日本各地で雲の合間に見ることができました。

そこで、誰しも空を見上げてスマホで撮影・・・して、どうやっても白くボーっとしか写らないことでSNSに呟いたのが「iPhoneの限界」とか「スマホの限界」ということ。

はっきり言って、アップル嫌い(なのにiPhoneを使っている)を公言している自分としては、何をいまさらという話です。

ソフトウェア的なデジタル処理が進化して、スマホでもかなり美しい写真や動画を見ることができるようになりましたが、所詮この程度の大きさのレンズとセンサーでは無理と言うもの。

露出やシャッター速度をかなり落とさないと、輪郭を映し出すことはできません。「簡単に撮れる」ということは、「複雑なことは撮れない」の裏返しです。


2021年11月19日金曜日

ミミック (1997)

人を怖がらせることが目的の映画はスリラーですが、その中でも恐怖を感じるようなものはホラー映画。怪奇現象的な色合いが強いものはオカルト。死人が蘇るのはゾンビ、殺すシーンがメインで血が飛び散ってばかりだとスプラッターなどと呼ばれます。正直に言って、ゾンビ、スプラッターは苦手。おぞましいだけで興味が湧きません。

昔はホラーと言えば、吸血鬼、狼男、フランケンシュタイン、半魚人・・・などなどの理屈を抜きにしたモンスター系が登場するのが王道でしたが、ある意味日本の怪獣映画もそういう系統に入るのかもしれません。ですから、科学的な話が主となるSF映画との相性はあまり良いとは言えません。

古いところでは「ボディ・スナッチャー(1956)」は、じわじわと身近な人が入れ替わっていく怖さを見事に描いていました。そして、「エイリアン(1979)」は、SFホラー映画の金字塔です。ただし、エイリアンを真似て量産された多くの作品はB級の域を出るものではありません。

次に思い出されるのは「遊星からの物体X(1982)」で、不気味な恐怖を感じさせる傑作です。「ザ・フライ(1986)」は生物を分子に分解して再生するという、まさにSF的な発想が生かされていました。21世紀になると、怖がらせることよりアクション路線との融合したものが主流になったように思います。

さて、本題に入りますが、これは今や名監督として名が上がるようになったメキシコ出身のギレルモ・デル・トロの初期の作品。医学生物学的な分野が関わるSFホラーで、近未来のニューヨークが舞台。

ストリックラー病と呼ばれる伝染病が蔓延し、こどもだけが罹患し多くの命が失われていました。媒介しているのはゴキブリ(!)で、昆虫学者のスーザン・タイラー博士(ミラ・ソルヴィノ)は、天敵のアリとカマキリの遺伝子から「ユダの血統(Judas Breed)」と呼ぶ新種の昆虫を作り、ストリックラー病を根絶させました。

3年後、スーザンは繁殖能力がなく死滅するはずだったユダの血統の幼虫を発見し、夫のアメリカ疾病予防管理センター(CDC)のピータ(ジェレミー・ノーサム)と調査を開始します。そして、地下鉄の古い区画の中に、犠牲になった人々の死骸と共に、進化・巨大化して人間に擬態(ミミック)したユダの血統を発見しました。

何しろ、相手が巨大ゴキブリなんで、あまり気持ちの良いもんじゃない。最初は小出しで怖さを煽りますが、中盤で姿が見えてここからは怖さよりはゴキブリ対人間の格闘アクションみたいな感じです。あえて分類すればホラーなんでしょうけど・・・

一緒に戦うはめになったおじさんを演じているのが、名優ジャン・カルロ・ジャンニーニというのは驚いた。この映画の数年後にはハンニバル・レクター博士に惨殺される役もやったりしてます。

アメリカ人は、ゴキブリは普通の昆虫という認識なんでしょうか。嫌悪感は少ないようで、何と続編、続々篇まで作ってます。日本人的には生理的に無理という感じ。これ以上見たいとは思わない。





2021年11月18日木曜日

ブルーノート東京


ブルーノートは、ジャズが好きなら常識みたいなものですけど、老舗のレコード・レーベル。数々の不朽の歴史的名盤を制作しており、BEST100みたいなランキングの最大勢力であることは確実です。

さて、そのブルーノートの名を冠したライブハウスが、東京、南青山に開業したのは1988年のこと。骨董通りとして知られているところにあります。

横浜の赤煉瓦倉庫にも系列のライブハウスがありますが、同じ頃に開業した大坂・名古屋・福岡の店は閉店しているようです。

21世紀になって、ジャズと言う文化は明らかに衰退しており、こういう場所はかなり貴重。実際、ここから生まれた巨匠たちのライブ・アルバムも少なくありません。

クロークの上の壁にかかっているジャズメンの写真が壮観。ほとんどが亡くなった方ばかりですが、これだけでジャズの歴史に思いをはせることができてうれしくなってしまいます。

2021年11月17日水曜日

0.45平米


先月末に撤去した飲料水の自販機・・・その後をどうするか?

無くなったことに気が付く患者さんもいれば、まったく知らなかったという方もいて、反応は様々。

もともと、特殊な薄型の自販機を置くために、専用の場所を確保するように内装工事を設計したという経緯があります。一番よくある自販機に比べて、幅は一緒(約150cm)ですが奥行きが1/3程度、わずかに30cmくらいしかありません。

撤去した後は、開院時に内装工事をした業者さんが、できるだけ違和感が無いように床と壁をきれいに修復してくれました。しばらくぶりに院内を見た業者さんは、意外と年月による古びた感じが無いと驚いていました。

それはともかく、結局、自然の景色をプリントしたカーテンみたいな布をぶら下げてみました。灯りは余っていた魚水槽用のLED照明を活用。雪だるまの人形は、以前に入り口に置いておいたものを復活させました。

結局、この0.45平米は実用的な使い道には向かないということで、当面これで様子を見たいと思います。