年末年始診療 12月29日~1月5日は休診します

年内は12月28日(土)まで、年始は1月6日(月)から通常診療を行います

2007年8月25日土曜日

本日の外来

今日は土曜日。比較的、患者さんが多いわけですが、関節リウマチがらみの二人の患者さんがお出でになり、それぞれ改めて考えさせられるケースなのでした。
最初は、他の病院にかかって早期リウマチといわれ抗リウマチ薬の投与を勧められましたが、どうも納得がいかなかったようで、自分のところへ紹介状を持ってこられた患者さんです。
もともと、受診されていたところは、きちんとした診療をしている病院と自分は認識しており、紹介状もていねいで誠意のある内容だと思いました。実際に患者さんと話をしてみると、自分と考え方もそれほど変わるところは無く、もっともな診療をしています。ということは、大きな病院で患者さんが多いため、説明する時間がどうしても不足しがちになることが、今回のような患者さんが離れてしまう原因なんだろうと思います。
また、わざわざうちを選んで紹介状をもらってきた患者さんに対して、きちんと納得して帰ってもらわないと、わざわざ離れていく患者さんのために紹介状を用意した先方の先生にも申し訳ありません。
その結果、およそ1時間近くも一人の患者さんに使ってしまいました。これは、開業医としてはけっこう問題で、かなりの時間を待たせる患者さんを作ってしまったことは、やはり褒められることではありません。待たせた患者さんほど、しっかり話をしようと思うので、さらに待たせる時間が延びてしまうのです。店の中にいるお客さんを大切にするか、外で順番を待ってるお客さんを大事にするか、という話と共通のことかもしれません。
もう一人は、他のクリニックに通院している方で、たまたま休みの時に具合が悪くなった方です。こちらは、リウマチが原因の問題とは思えませんでした。そもそも、リウマチと診断することにも、自分としては抵抗があり、非常に疑問点が多い患者さんでした。自分なら、ああする、こうするという点はいろいろあるのですが、紹介状があるわけではなく、患者さんも転医を希望してきたわけではないので、いくら話をしても決定的なことはしゃべれません。現在の主治医の先生の考え方やどういう話になっているかがわからないので、大変困ってしまいました。「そこへ通院するのはやめて、うちに来てください」と云えれば話は簡単かもしれませんが、安易に他の主治医と患者さんの関係を壊すことは、避けるべきでしょう。
逆に、どうしてもよくならずに大きな病院へ紹介を頼まれ、2回も紹介状を書いたこともありました。これは、自分の治療に力が足りなかったわけですから、患者さんを責めるわけにはいきません。このとき、自分は詳細に紹介状を作成したつもりです。1回目は某大学病院、2回目は日本でも有名なリウマチ施設です。大学病院は返事が来たのは何ヶ月も経ってから、リウマチ施設は半年経っても返事は来ません。患者さんが、良くなっていればそれでいいのですが、医者同士の信頼関係というものも大切であると、一人だけでなんでもやっていけるわけではないので重ねて思わずにはいられません。
リウマチ専門のホームページを開設したのは、先に書いたようにホームページの内容を分散化して改訂しやすくすることが目的ですが、内容的にはより細かいことにも言及して、web上のセカンド・オピニオンとして利用してもらいたいと考えたからです。また、ここをしっかりと読んでもらってから受診してもらえば、診察時間をある程度は短縮できるのではないかとも考えています。一応、出来上がってはいますが、今回のような診察に悩むケースを積み重ねて、さらに改訂をし続ける必要がありそうです。