クリニックの夏季臨時休診のお知らせ
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2008年2月17日日曜日

整形外科医とリウマチ外科医

患者さんはほとんど意識していないとは思いますが、整形外科とリウマチ外科というのがあるんですよね。これは、医者の中での分類みたいなものですから、一般の方には理解しにくいものだと思うんですよね。はっきりとした区別がありそうで、なさそうなところなんです。

例えば、心臓の病気で救急車で運ばれてきた患者さんがいて、最初の治療は救急を専門にしている医師があたるかもしれませんが、緊急手術が必要となると心臓外科医の出番になります。この場合は、救急専門医の上に心臓外科医が位置しているわけです。

ところが整形外科医とリウマチ外科医は上下の関係ではないんです。整形外科というのは、けっこう範囲は広くて、いくらスーパードクターでもすべてをこなすというわけにはいきません。

まず、大きく分けると関節外科と脊椎外科に分かれます。また関節外科の中で、膝関節とか股関節とか、あるいは手の外科などのように部位によって細かく分かれていることが多いと思います。でも、病気によっては部位を超えて関係してくるので、病気別の専門というのもあるわけです。例えば腫瘍専門とか、小児疾患専門などです。リウマチ外科もそういう病気別のジャンルですから、腫瘍が専門で膝を中心に手術をしている医者とか脊椎が専門でリウマチも診る医者というような具合になります。

リウマチという病気は全身に及びますから、膝しかやりませんなんてことは言っていられない。患者さんも、できるだけ信頼関係のできた医者にいろいろ診てもらいたいと思っていらっしゃいますので、トータルコーディネートが必要になってきます。ただし、脊椎の手術はなかなか別格なので、関節中心のリウマチ外科の中では、なかなか一緒にはできません。また、「歩けなくなる」という下肢の問題が深刻なので、主として膝関節を中心とした手術が多くなりますので、一般的にはリウマチ外科医は膝関節の専門医であることが多くなります。従って、他の関節を専門にやっている整形外科医から見れば、リウマチ外科医の手術はたいしたことないと思われるかもしれません。

でも、逆に普通の整形外科をこなせないものにはリウマチ外科はこなせない、と言ってもいいのではないかと思っています。当然行う手術の種類も限定されてきますが、いろいろな応用力がないとさまざまな形に壊れている関節を再建することはできません。そういう意味で、リウマチ外科医はまず整形外科医であるべきと断言します。通り一遍のことができてから、リウマチを勉強して欲しいと若い先生方に進言したいと思っています。

自分の場合は、手の手術をする者がいなかった関係で、なかなか膝までやっている時間がなかったので(膝の手術のうまい先生はいっぱいいますし)、膝だけは他の先生にお願いしていました。でも、指・手首・肘以外に、実は人工股関節置換術なんかは5年間の間に数10件やっているんですよね。正直に告白しますが、股関節の手術は深いところをいじるし、けっこう出血もしたりして、「手術らしい手術」なんで好きなんです。足関節の手術も術者のセンスが出るところなんで嫌いじゃありません。ただ、さすがに今のように月に数回の手術では、手の周辺以外をやっている時間はありませんので、おそらくもう手を出すことは無いのではないかと思っています。

リウマチの手の手術で最も多いのは腱断裂です。指を動かす筋肉の紐の部分を腱といいますが、手首の周囲で切れてしまうことがしばしばあり、年間数10件の手術をやっていました。次が指の変形。これは状況によって関節を固定したり、あるいは人工関節を使用します。外来手術レベルでは腱鞘炎、いわゆるばね指と指がしびれる手根管症候群の手術が多くなります。リウマチセンターにいた時は、週に1日バイト先の病院に行って、普通の骨折の手術ができるのが妙にほっとさせてくれました。

クリニックでは整形内科医ですけど、やはり手術室というのは外科系の医者にとっては特別な場所なわけで、当分細々と続けていきたいと思うわけです(でも、そろそろ老眼鏡を買わないとつらいかも・・・)。

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