・・・と思いたいのですが、実際、ずいぶんとしんどいことも多々ある世の中です。でも、今日は、まさに捨てたもんじゃないよ、ということがありました。
認知症があるおばあちゃん、お嫁さんが連れてうちのクリニックに受診しにきたのですが、お嫁さんがちょっと用事をしてくる間に行方不明となってしまいました。お嫁さんが、クリニックに駆け込んできて「うちのおばあちゃん来てませんか?」とあわてていました。いないというと、また慌てて出て行きました。
それから1時間近くたって、まだ来ないのでどうしたのかなぁ、と思っているところへ、センター南地下駐車場のおじさんがクリニックにやってきました。
「こちらのかかりたいというお年寄りを預かったのですが・・・」
早速社長が迎えに行ったところ、確かにみたことがあるおばあちゃんです。
駐車場のおじさんの話によると、ふらふらと歩いているおばあちゃんを心配して、連れてきてくれた人がいるとのこと。おじさんは自分が職場を離れるわけに行かないので、応援を呼んで、わざわざうちまで知らせに来てくれたのです。
クリニックに連れてきたものの、おばあちゃんは連絡先のようなものは何も持っていないし、登録されている自宅の電話はだれも出ません。しょうがないので警察に電話して、お嫁さんから連絡があったらうちにいることを伝えてくださいと頼みました。そうこうしているうちに、やっとお嫁さんから電話が入って、無事確保を伝えることが出来ました。
見つけてくれた人、応援に来てくれたおじさん、わざわざうちまで伝えに来てくれたおじさん、皆さんのおかげでおばあちゃんは無事に家に帰ることができました。自分たちも何とか、終了時間ぎりぎりで仕事が終わりました。本当によかった、よかった。
「おばあちゃん、お嫁さんの言われたとおりにちゃんと待ってないとだめですよ。勝手にふらふらしちゃいけませんよ」と言ったら、
おばあちゃん曰く
「嫁が勝手にどっかに行っちゃうから、探すが大変なのよ」
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