最近知り合いの先生から怒りのメールをもらいました。怒りの矛先は・・・自分ではありませんよ。診療報酬の支払基金なんです。
支払基金というのは、一般の方にはわかりにくいと思いますが、保険診療をチェックして医療機関にいくら診療報酬を支払うか決定するところ。
医療機関は医療行為を行うと、本人から自己負担分をもらいますが、ほとんどの方はそれは30%です。残りの70%については、それぞれの方が加入している保険組合に支払いを求めるというシステムになっています。
支払基金はその間に入っって、もしも適切でない請求に対しては「査定」ということで支払いを拒否してきます。この査定については、正直言って疑問を感じることが少なくないのですが、今回の怒りもここにありました。
知り合いの先生が怒っていたのは、たまたま患者さんが具合が悪くて休診の日曜日にわざわざ診療所をあけ診療を行ったのですが、そのことについて休日加算を上乗せして請求した分を査定されたというのです。
診療時間以外に診療行為を行えば時間外診療加算、さらに休診日に診療を行えば休日加算を取っていいことになっています。しかし、この先生が支払基金に問い合わせたら、ふだんから通っている患者さんについては加算はできませんというような返事だったそうです。
もちろん、詳細では間違っているかもしれませんが、少なくともこの4月に行われた診療報酬改定でも、開業医が24時間電話対応して勤務医の負担軽減をはかるという「地域医療貢献加算」というものが新設されたことを考えれば、このような査定をしているようでは言っていることとやっていることが違うんじゃないでしょうかと考えたくもなります。
実際、自分も日曜日に患者さんを診療して休日加算を査定された経験があります。(代わりがいる)勤務医の問題がクローズアップされていますが、(代わりのいない)開業医が遊んでいるかのようなことがよく言われています。
ある程度はしょうがないと思いつつも、だったら少なくとも時間外や休日に診療した分を正当に評価する姿勢を見せてもらいたいと思うのはわがままでしょうか。