2010年4月20日火曜日

リウマチ検討会 in うちのクリニック

去年から始めた近場のリウマチを専門にしているクリニック間の勉強会。今夜の会場はうちのクリニックを使いました。まぁ、そんなに大袈裟な物ではなく、日頃の診療で困ったことや疑問に思うことに対して率直に意見交換をする会なのです。

出席者は、青葉区代表ひろた内科の廣田先生。彼は聖マリアンナ出身で、自分よりだいぶ若いのですが、大変よく勉強をしていて教わることばかりです。そして緑区代表あゆみクリニックの上里先生。こちらは、自分とほぼ同年配で女子医科大学のリウマチセンター出身なので、もともと同門ということになりますか。

お二人とも内科ですから、自分と比べて膠原病全般にわたって知識がありますので、だいたいこっちが困ったことを相談するというパターンが多いわけです。いまや関節リウマチは治す時代ですから、変形が進んで手術を必要とするようなことは激減していて、整形外科の立場から話すことはそう多くはありません。

今夜、特に話題になったのは、今までの知識と経験から「これは××に間違いない」と思ったのに、いざ検査などでそれを裏付ける結果が出ない場合どうするか、という話。関節リウマチでは、様々のパターンで発症することが多く、そんなこともあってもかまわないのですが、ただそういう場合には客観的に治療を開始する根拠を患者さんに説明しずらくなってしまうのです。

早期発見・早期診断・早期治療がことさら強く強調されるようになっていて、最近では患者さんもけっこうそのことを知っているのです。早ければ早いほど、診断は困難なのは当然ですが、副作用のリスクの高い薬を使う以上、相当の根拠が必要なことは今までにも何度も書いていることです。

何にしても、こういう場合には、病気の勢いというものを考えて、しばらく検査を繰り返しながら経過観察する、痛み止めだけで様子を見る、自分の信念に従って抗リウマチ薬を使用するなどの選択肢の中から方向性を決定するしかありません。

しかし、そういう時にこういう検討会をやっているということは、大変に心強い。病院だったら、他の先生に簡単に相談できることですが、開業医ともなるとなかなか難しい物です。こういう会は大きくなってしまうと、どうしても表面的な話で終わってしまうことがおおいので、このまま数人の会で言いたいことを言うのがいいと思うのです。