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2011年2月20日日曜日

映画はつまらなくなったか

映画とテレビの違いなんていうテーマは、今となっては語り尽くされた感がある話題。大衆娯楽という側面については同じ文化ではあるが、何となく映画の方が高尚で、テレビの方が低俗というイメージがつきまとう。

いずれにしても、どちらもとにかくつまらなくなったと感じているのは自分だけだろうか。すすんで観たいと思うような作品が、めっきり少なくなったように思う。

映画は、構想××年・制作費××億円というような凄さが売りであった時代もあるが、もちろん金をかけずにこつこつと制作されたものも少なくない。いずれにしても、本来制作する側の意欲が全面に出てくるはずの物。

一方、テレビは基本的に低予算で即時性の映像の提供に強みをもっているわけで、東京オリンピック、連合赤軍事件、日航機墜落事故などの時代を象徴するような出来事をお茶の間(まだあるのか?)に届けてきた。

しかし、しだいにエンターテーメントが本流として叫ばれるようになり、本質が変異して、実質的にコマーシャルが最大の目的となり、コマーシャルを見せるための番組作りがしばしば問題として表出してきたことは事実。

映画も一時観客数の低迷があり、生き残りのためにテレビに接近したわけで、最近の好調さはある意味本来の「映画芸術」の終焉を意味しているかもしれない。最近特に日本で話題になる映画というのは、結局テレビ界とのタイアップであることがほとんど。

もっとも「話題になる」ということ自体が、メディアに操作された結果であるわけだから、観る側の主体性がどんどん無くなっていることが映画をつまらなくしている要因としてあるかもしれない。

結局、あまりに情報量が多い現代社会では、すべての情報を拾捨選択するということは大変な努力が必要。ある程度、誰かが情報を整理してくれることは、時間と手間の節約のためにも必要になり、ここにメディア操作が介在する。

まぁ、小難しいことを考えてもしょうがない。映画にしてもテレビにしても、本当に優れた作品がしっかりと評価されるようになってもらいたいと思うわけです。