だいぶ寒くなってきて、風邪をひいてしまいました。ティッシュペーパーが手放せません。
300年前のドイツでも、しだいに寒さが増してきていたことでしょうから、バッハだって風邪の一つや二つはひいたかもしれません。その頃だと、ハンカチみたいなもので鼻をかんでいたのでしょうか。
毎週せっせと量産されていたバッハの教会カンタータですが、ところどころ抜けがあって、楽譜が消失したと考えられています。
しかし、もっと単純に体調不良、時にはスランプで作られなかったということもあっても不思議はありません。何しろ、バッハだって人間ですから。
さてと、三位一体節後第19主日ということで、今年は10月最後の日曜日。今週は宗教改革記念日というのもあるので、久しぶりにちよっと変化があります。
今日のためのカンタータは、3曲が残っています。
BWV48 われ悩める人、われをこの死の体より (1723)
BWV5 われはいずこにか逃がれゆくべき (1724)
BWV56 われは喜びて十字架を負わん(1726)
約200曲残されているバッハの教会カンタータは、人類の遺産という評判で、それを認めるからこそ、せっせと聴いているわけです。
ただし、続けて聴いていると、確かに似たような雰囲気ですから、歌詞の内容とか、その日の説教について知らないと、違いがわかりにくいところがあることは否めない。
三位一体節後第19主日では、イエスが病を直し、罪を赦すということがテーマらしいのですが、だいたい深い悲しみをイエスが解き放ち、喜びが訪れるという感じは、全体を通して同じ。教会に集う人々を、信仰心を高め気持ちよく送り出すことが大切です。
ガーディナー先生の全集では、同じCDにもう1曲、三位一体節後第25主日のための短いカンタータが収録されています。
BWV90 怖ろしき終わり汝らを引きさらう (1723)