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2014年10月7日火曜日

モンテヴェルディの名盤

モンテヴェルディ死後は、急速に忘れ去られ、再認識され盛んに演奏されるようになったのは、実に20世紀、それも1950~60年代に宗教音楽を専門にしていたミシェル・コルボの業績が大きい。

さらに、アーノンクールやレオンハルトらのピリオド奏法の楽団が登場してから、まだまだ黎明期だった古楽ブームの先駆けとして、かれらはこのイタリアの天才を再発掘したのです。最初に取り上げられたのが「聖母マリアの夕べの祈り」で、かれらはこぞって録音を行いました。

ガーディナーの率いるモンテヴェルディ合唱団は、そもそもガーディナーが学生の時の1964年に「聖母マリア~」のために結成したのが始まりであるというのは有名な話で、1974年と1989年の2度の録音があります。

特に1989年の録音は「聖母マリア~」の録音としては最高傑作と言われており、モンテヴェルディ合唱団に対して世界中で最も優秀な合唱団という評価を決定づける作品になりました。彼らは一部のマドリガーレ、「オルフェオ」、「ポッペア」も録音しています。

スペインのジョルディ・サヴァールは、「オルフェエ」は映像作品も残しています。ほとんどクラシックでは反則とも言えそうな、見事なサヴァールの登場シーンからひきつけられます。

宗教曲集はコルボの集大成したボックスが有名ですが、「倫理的・宗教的な森」は、コンチェルト・パラティーノ、あるいはバッハ・コレギアム・ジャパンの名演も忘れてはいけません。

最近では、イタリアの古楽アンサンブルのラ・ヴェネキシアーナが、系統的にモンテヴェルディの録音を行っています。本家本元のイタリアのグループだけあって、力が入っています。

これまでに、すべてのマドリガーレ、3つの歌劇、「倫理的・宗教的な森」、「音楽の諧謔」が発売されています。あとは残るのは「聖母マリア~」のみで、どういう演奏になるのか楽しみです。