関節リウマチの話題をブログに書いていると、それを読んでくださる方がそれなりにいると思いますが、そういう方々は大きく二つのグループに分かれるのでしょう。
まず、リウマチを心配している方々のグループ。そして、リウマチと診断されている方々のグループです。この二つのグループは、決定的な差がある。
前者は、自分ではリウマチかもしれないと心配しているわけですが、クリニックにお出でになる方々で、本当にリウマチと診断できる方はおおよそ20人に一人くらいかと思います。つまり、大多数はリウマチではありません。
後者は、残念なことにリウマチと診断を告げられているわけですが、逆に数十人に一人くらいは老化による問題だったりして、本当はリウマチではない可能性があったりします。
前者がこういうブログを検索してたどりつく場合は、知りたいことは診断についてです。どういう症状がリウマチなのか、どういう検査をするのか、そしてどういう病院を受診すればいいのか。後者の場合は、主として治療について知りたいわけでしょうし、生活に参考になるような話を探している。
前者のような心配する方が最初に受診することが多いクリニックでは、多くは心配ないという説明をする機会が多く、実際リウマチではないと診断をすることが重要な仕事だと思っています。
しかし、リウマチではないと確定するためには、リウマチをよく知っていなければできません。いつでもリウマチ関連の最新の知識を勉強し、多くの患者さんと接し、時には治療がうまくいくこともあれば、なかなかうまくいかない経験も必要です。
いずれにしても、同時に二つのグループが満足する情報を発信することは難しいし、あくまでもネットの情報は参考程度のものにすべきで、特に病気の話については直接患者さんを見ないと断定的なことを何一つ言えないものです。
これまでに「リウマチ」のカテゴリーで書いてきた158タイトルの中から、自分なりに役に立つだろうと思うものをピックアップしてみます。まずは、前者のリウマチを心配している方向け。
リウマチを心配している方へ
リウマチじゃない
朝のこわばり ~ リウマチ診断学
朝のこわばり
リウマチはどこを受診すればいいのか
受診するといくら?
まぁ、似たような話ばかりを繰り返し書いているので、どれでも一つ読んでもらえればいいかなというところ。
リウマチと診断されている方向けは選ぶのが難しい。基本は内科的な薬の治療の話になるのですが、全体の話だけでなく、副作用の話も重要ですし、個別の薬の話もある。現在の世界的な治療方針の説明も知っておいてもらいたい。
さらに薬の治療だけでうまくいかない場合には、手術、装具、リハビリなどの治療についても知りたくなる。これは外科的な部分で、大きな病院のリウマチ科はほとんどが内科系の医師ですから、一番苦手にしている部分。
とりあえず、大きな治療の流れを知るために少しは役に立つかもというのが、
20世紀までのリウマチ学の歴史
リウマチ診療 この10年と次の10年
21世紀のリウマチ診療 これまでとこれから
リウマチ診療のT2T
治癒は現実か幻想か
個別の治療の話は、なかなか選ぶのが難しい。このブログでは、幸いなことにサイドメニューからブログ内検索ができますし、カテゴリーを絞っていただければいろいろと探しやすくなります。
治療については、日進月歩が激しいところなので、数年前の記事、特に薬についてはあまり参考にならないこともあるかもしれません。手術などについては、まだまだ意味がある話がたくさんあります。
こつこつと書き溜めてきたことですが、こうやって改めて見直してみると、けっこう全般を網羅した感があると自画自賛してしまうのですが、いずれにしても新しい話を発信しなくてはブログの意味がありません。今後も、一度書いた内容でも、もう一度書き改めていきたいと思います。