先日、年末にデヴューする4代目プリウスが、アメリカでお披露目されました。ボディが公になって、フロントは思っていたよりは3代目初期型のイメージを残す感じでしょうか。リアはかなり変更されていて、ランプ類をかたどる赤いラインは象徴的。
ただし、その能力については積極的な発表はありません。肩透かしを食らわされた気分で、ちょっと
残念なところ。噂通りの40km/Lの燃費性能なのかは、10月末の東京モターターショーまでお預けのようです。
トヨタのハイブリッドカー戦略は、真打の4代目プリウスの登場により、最終局面を迎えるのだろうと思いますが、セダンのプリウス、コンパクトのアクア、ワゴンのプリウスαという具合にファミリーを揃えていますが、足りないのかSUVタイプ。
SUVは、特にアウトドア派には人気の車種ですが、一頃ほどには出ないようで、プリウス・ファミリーとしてもここまで登場していない。実際、車のサイズが大きくなって、ハイブリッドカーの一番の売りである燃費性能については厳しいでしょうから、プリウスには向かないと思います。
しかし、確実にハイブリッド・システムの進化が進み、トヨタもついにプリウス・ファミリーにSUVを加えようとしていることは、去年あたりからちょこちょこ話題になっていました。
プリウスαが燃費26km/Lですから、SUVであれば20km/L以上出せれば、十分に実用的です。実際、一足先に登場している日産の人気車種X-TRAILでは、ディーゼル・エンジンの18km/Lに対してハイブリッドでは2Lエンジンを搭載してJOC8モードで20km/Lを実現しています。
ホンダの人気SUVはヴェゼルで、こちらはハイブリッドで27km/Lです。ただし、ホンダのいつも残念なところは、エンジンは1.5Lで、SUVとしては非力なところ。基本はオン・ロードと割り切れば、問題はないのですが、本来のSUVのパワーは到底期待できません。
たいていのガソリン車SUVは、燃費が10km/L以下、5km/Lに届かないことも当たり前という状況からすれば、もはやハイブリッド本家のトヨタが指をくわえて他社の状況を見ている場合ではありません。
現行のトヨタのSUVでは、ハリアーが2.5Lエンジン搭載のハイブリッドで21.4km/Lを出しています。3.5LエンジンのLexus RX450hでも17km/L。こんなると、ハイブリッドの代名詞ともいえるプリウスにSUVが登場することは、まったく問題が無い状況になりました。
すでにコンセプトモデルのデザインは公式に発表されていましたが、ここに来てついに市販モデルの実物がキャッチされました。それがこちら。
覆面ですので、はっきりしたことは言えませんが、現行車種の中ではRAV4に近い感じではないでしょうか。名称はCH-Rコンセプトと呼ばれていますが、プリウスのアーキテクチャーを継承し、1.8Lエンジン搭載のハイブリッドになりそうです。
となると、燃費は22、あわよくば25km/Lを期待したいところですが、さぁどうなるんでしょうか。