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2015年10月5日月曜日

中島みゆき / おかえりなさい (1979)

昨日、中島みゆきのことを書いていたら、急に昔を懐かしく思い出しました。

中島みゆきは、1975年のポピュラーミュージックコンテストで「時代」でグランプリを獲得して一躍世間に登場してきました。このコンテストは通称ポプコンと呼ばれ、YAMAHAが主催していました。当時、自分はバンドボーイの高校生で、いつも注目していたものでした。

1978年の「わかれうた」が大ヒットして、一般にも中島みゆきの名前が完全に浸透し、多くのアーティストに楽曲を提供するようになりました。そして、1982年の「悪女」で、中島みゆきの音楽界における地位は決定的になったのかもしれません。

すでに独自の日本語の感性を発揮していましたが、翌年発表の「ファイト!」は、今に至るもストーリー性を重視した、人の生き方についてのメッセージを発信する代表曲になっています。

恋愛ソングの定番である「糸」は1992年、テレビドラマの主題歌として話題をさらった「空と君の間には」は1994年、NHKのプロジェクトXのテーマ曲「地上の」星が2000年という具合に、ヒット曲もコンスタントに出しながら、歌姫として孤高の地位に登った感があります。

そんな中で1989年から始まった「夜会」は、音楽だけにあきたらず台詞を伴う芝居形式で構成され、中島みゆきのアーティストとしての持てる力をすべて注ぎ込んだシリーズとして、今に至るも継続されているギネス級のプロジェクトといえます。

中島みゆきは、ある意味「だみ声」なんですが、しかしライブなどの映像をみるとわかりますが、美しい高温で歌うこともあり、低音で力強くビブラートをかけるときに、ドスが利いた歌い方になります。

その独特な歌い方から、好き嫌いは分かれるところかもしれませんが、間違いなくそこが中島みゆきワールドの突破口であり、聞くものに鮮烈な印象を残す原動力であるといえるでしょう。

自分が初めて買った中島みゆきのレコードは、初期の「おかえりなさい(1979)」でした。これは、他人のために書いた曲を自ら歌ったもので、研ナオコの「あばよ」、桜田淳子の「一人芝居」、加藤登紀子の「この空を飛べたら」など、なじみ深い曲ばかりが並んだアルバムです。

一番好きなアーティスト、とまでは言えないのですが、デヴューしてから40年、今でもなにをしているのかすごく気になることには変わりありません。