・・・と言えば、おそらく世界中知らぬ人はいないくらいに有名なアメリカの男性向け雑誌。
特に80年代くらいまでは、絶大な影響力を持っていただろう、まさに雑誌のカリスマ。1953年創刊で、1975年には日本語版も発売されました(2009年1月号で廃刊)。
硬派な記事や、有名人へのインタヴュー記事も読みごたえがありましたが、何しろ一番のお目当ては、プレイメートと呼ばれる女性のヌード写真。
今でこそ日本ではヘアヌードなんて当たり前で、ネットを探せば露骨な写真や動画が氾濫していますが、自分が中高生の頃は、そんなものはありません。
その中で、唯一輸入されたPLAYBOY誌は憧れの的だったものです。もちろん、そうは簡単に手に入りません。輸入雑誌を扱う店なんて、そんなにはありません。
しかし、仮に手に入れたとしても、そこには大きな壁がある。つまり、肝心な部分はすべて黒いマジックで塗りつぶしてあるという、今では到底想像もできないことになっていました。
塗っている人はどこの誰か、この仕事はうらやましいとかが話題なり、このマジックのインクをうまく消し去る方法が、まことしやかに囁かれていて、あれがいいとかこれがいいとか・・・
一度だけ、何故かそんな輸入されたPLAYBOYを手に入れたことがありまして・・・当然、ドキドキしながらページをめくるわけです。当然、該当写真はことごとく黒塗りの餌食になっている。
そこで、当時自分が知っていた、最も信頼すべきインク除去の方法は・・・バター。このくらいの弱めの油がいいらしいという、何を根拠にしているのかわからない情報を頼りに慎重に作業を行いました。
結果は・・・確かに黒インクは取れたのですが、印刷された写真そのもののインクもきれいになってしまいました。黒塗りが白塗りになっただけ・・・今考えると当たり前かと思えますが・・・
そんなPLAYBOYですが、なんと女性ヌードをやめるんだそうです。来年3月に紙面を全面的に改訂するのに合わせて、フルヌードは今後掲載しないということで、ネット時代に雑誌がヌードを掲載する意義は無く、また雑誌の価値も落とすという判断らしい。
何も口を出すようなことではありませんが、昔の懐かしいことを思い出して、隔世の感がある話です。ドキドキしながらヌード写真をこっそり見るというのは、大人への通過儀式みたいなもの。そういう「文化」を共有していた世代は、完全に過去の物になってしまう感じがします。
なんにしても、白塗りのPLAYBOYは今後何を目指すんでしょうかね。どうでもいいことですけど・・・