鳳凰(ほうおう)は、伝説の鳥ですが、形については嘴は鶏、頷は燕、頸は蛇、背は亀、尾は魚だそうです。また色は黒・白・赤・青・黄の五色で、高さは六尺となっている。
伝説上の生き物として、誰もが自由にその様子を想像していますが、意外にけっこう細かい規定があるのにちよっと驚きます。
何しろ、手塚治虫の名作「火の鳥」で、初めて鳳凰という言葉を知ったものですから、手塚作品に登場する火の鳥のイメージが強すぎて、他の形態など考えられませんからね。
京都には、たくさんの有名どころがありますが、平等院もその一つ。
建立は11世紀、時の関白藤原頼通が作ったもの。歴史の古さはなかなかのもの。中でも、国宝に指定されている鳳凰堂は、どう見ても素晴らしい建築物です。
宝池中島に建てられ、地上の極楽浄土を想像させる。もっとも、鳳凰が棲んでいるわけではなく、中に端座しているのは阿弥陀如来で、壁や柱に描かれた模様の中に鳳凰があるということ。
鳳凰を描くことで、「永遠」を期待していたんでしょうね。