2019年4月7日日曜日

令和


現天皇の退位に伴い、5月1日から使われる元号が発表されて1週間。

早くも、巷では新元号「令和」に関連したグッズなどが続々と登場し、相変わらずの商魂たくましさを見せています。

全国の令和さんは、メディアの突撃取材を受けて大変なことになっています。そもそも、「令和」を考えた人探しも、だいぶ熱が入っていました。

その中で、特に怪しいと第一に疑われたのが、国際日本文化研究センター名誉教授の中西進氏です。現在89才になる中西氏は、万葉集研究の第一人者とされ、文化勲章受章者でもあります。

万葉集の現代語訳はいろいろな方が行っていますが、その中でも中西氏のものはスタンダードとしての位置づけ。1984年に講談社から発売されたものは、1500ページもあり、厚さ10cmくらいあります。文庫だと全4冊。角川から出ている、現代語訳や解説など省いたものでも500ページ近い

ご本人は元号選定とは無関係を装っていますが、どうしたって無関係とは考えにくい。ただし、現安部政権に対しては、しばしば否定的な発言をされていることも確かなんですけどね。

ところで、ふだん元号を使いますか? というアンケートなども、よく見かけました。回答は、西暦だけ・元号だけ・どちらも使うという三択になり、だいたい同じような比率でした。

一般には、ほとんど西暦だけで事足りますし、その方が混乱も少なくてよさそうです。ところが、公務との関わりが多い職種では、国が公的に元号を使用するので省略するわけにいかない。

個人的には、日本の文化としての元号は評価しますが、実務的には西暦に統一してもらうほうが、面倒が少なくて助かるというところ。

実際、医療は健康保険の中で行うからには、元号を切り捨てることができません。絶えず、西暦と元号が混在する中での仕事になります。

昭和はすべて20世紀の中にあるので、昭和〇〇年に25を足せば、19××年にできたので簡単でした。平成は21世紀にまたいでいるのでわかりにくい。自分の場合は、西暦2000年が平成12年というのを基準にしていました。

その点、令和はまた簡単になります。令和〇〇年に「018(れいわ)」を足して、西暦の20××年になる。誰が気が付いたのか、なかなかのアイデアです。

最近は、平成人から過去の人みたいに扱われていた昭和人ですが、今後はどちらも合わせて令和人から過去扱いされることになりますよね。