RAV4は90年代のトレンドの一つで、それまでの四駆というごつごつした走りをするための頑丈さだけが売りの車というイメージを変えて、都会的にもオンロードを楽しむためのSUVの先駆けとなり、今どきの言葉だと元祖クロスオーバー車。かつてはキムタクがCMに登場し、オフロード走行とは無縁の女子にも、大いに受けました。
その後ホンダのCR-V、ニッサンのエクストレイルが登場し苦戦、2007年に三代目を最後にRAV4の名称は消滅し、クルーガー、あるいしヴァンガードを後継としましたが、これらも2013年までで販売終了。
国内と違って、欧米では人気が継続したため、2012年に海外でのみ四代目を発売。2016-17年のSUVの世界販売台数では一位になっています。そこで、2018年五代目の登場では、ついに国内向けを再開することになり、今月日本でもRAV4の名称が復活しました。
トヨタ・ブランドとしては、比較的オフロード向けのランドクルーザー、ランドクルーザー・プラド、そしてオンロード向けのハリアー、C-HRに続く5つめのSUVという位置づけです(ピックアップ・トラックのハイラックスを入れると6つめ)。
スタイリッシュな印象が強かった海外のみの販売だった四代目と比べると、デザイン的には後退感があり、2009年に販売終了したハイラックス・サーフに似た感じがします。初代のコンパクト性は売れ行き好調のC-HRに受け継がれているので、どうも立ち位置がわかりにくい。
とは言っても、消費手側の立場としては、選択肢が大いにひしたことはないので、RAV4の名称の復活は歓迎です。