これは北海道放送(HBC)が、TEAM NACSと練りに練った企画で、本広克行が監修した1話30分の全10回で構成された連続ドラマです。
TEAM NACSは、大学の演劇部仲間の森崎博之、安田顕、大泉洋、戸次重幸、音尾琢真の5人からなる演劇ユニットで、HBCの「水曜どうでしょう」出演がきっかけで知られるようになり、今ではメンバーそれぞれが全国区で活躍しています。
札幌のローカル食だったスープカレーが全国に広がったのは、スープカレーの大ファンだった大泉洋があちこちで宣伝したことが大きく関係したというのは衆知の事実です。このドラマは5人それぞれが別々のドラマを演じ、毎回5分程度ずつストーリーが進行する形で、最終回のみ全員が揃ってドラマを振り返るという構成でした。
デパートの店員だった和田(森崎)は、亡くなった父がやっていた定食屋「ひまわり亭」を継ぐことを決意し、デパートの同僚だった沙織(入山法子)の父が営むスープカレーの店で修行をするのでした。
あまり売れていない俳優である浦田(安田)は、妻が家計を支え自分は主夫状態。娘の千枝子(伊藤紗莉)は父親は自分に関心が無いと思い口をきかない。ある日、浦田は学校に行くふりをして無断で休んだ娘を叱責して、つい手を出してしまいます。若手人気女優の父親役が巡ってきた浦田は、反抗期の娘を叱る演技をしなくてはいけなくなるのです。
塾講師の三浦(戸次)は、婚約者のみのり(渡辺満里奈)がいながら、ついつい塾の生徒との甘いロマンスを妄想していました。そこへ女生徒らから絶大な人気を得ているみのりの甥が入塾してきて、三浦は複雑な想いに苦しくなるのでした。
冠婚葬祭プランナーとして妻とともに働く平目(音尾)は、友人から離婚式を依頼されます。友人の不幸で商売することに躊躇する平目でしたが、マイホーム購入のためにはこらえるしかありませんでした。しかも友人からは妻への出席の交渉まで任されてしまい、妻からはこどもの親権を放棄するように説得してくれと言われてしまうのでした。
料理研究家の五十嵐(大泉)は、テレビでスープカレー作りを紹介する番組を担当します。アイドルタレントの夏川メグミ(峯岸みなみ)がアシスタントにつきますが、料理に関してはまったくの素人で役に立たない。それでも、いくつかの種類のスープカレーを紹介していくのでした。
はっきり言ってスープカレーが関係しているのは森崎篇と大泉篇ですが、大泉篇は即興コントみたいなものでドラマ性はほとんどありません。あくまでもTEAM NACSのコアなファンのためのもので、一般の方にお勧めするようなものではありません。
しかも、これを見てもスープカレーは作ることはできませんので、あしからず(BOXにはレシピノートがついてますけど・・・)。