2025年12月25日木曜日
ブルーモーメント (2024)
ブルーモーメントというのは、日の出の直前、あるいは日没直後に空が多く見える気象現象のことで、雲がない空気の澄んだ時に発生するもの。日本では、観察できるのは長くても10分間程度です。
数日前、夜明け直前にまさにブルーモーメントになりました。そうなると、見たくなるドラマがあります。
山Pこと山下智久の主演テレビ・ドラマ。小沢かなによるマンガが原作で、気象学をベースにした災害救援救命がテーマというのがかわっています。気象学者の荒木健太郎が原作からドラマまで監修で協力し、かなりリアルな現象を落とし込んだ作品になったようです。
気象庁に勤めていた園部あかり(本田翼)は、5年前の関東南部豪雨で亡くなりました。婚約者で、あかりの影響で気象学を学んでいた春原柑九朗(山下智久)は、あかりの構想していた省庁の垣根を越えて気象災害から人々の命を守る特別災害本部(SDM)を作り上げることに奔走していました。
SDMに新人として配属された雲田彩(出口夏希)は、春原に「天気予報は何のためにある」と尋ねられても答えることができませんでしたが、異常気象の現場で災害を予防することの重要性を学んでいきます。
政治的なまとめ役であるあかりの父、園部肇一(舘ひろし)は内閣府防災担当の特命担当大臣として関わり、試験運用が始まったSDMの本部長も担っていました。SDMには、あかりの先輩で皆の信頼が厚い上野香澄(平岩紙)、あかりのいとこで東京消防庁の園部優吾(水上恒司)、怪我をして手術をすることができなくなった元脳外科医の汐見早霧(夏帆)、神川県警の沢渡満(橋本じゅん)らが参加します。
それぞれが、さまざまな心の傷を持っていますが、一つ一つの事案に対峙するうちにチームとしてまとまっていきます。危険がわかっていて亡くなったあかりの行動の謎を引きづっていた春原でしたが、やっとあかりや周りの人々の思いを理解した時には、首都圏に未憎悪の巨大台風が接近していたのです。
似たような作品を探すと、海難事故に焦点を絞ったのが「海猿」だし、山岳事故をあつかったドラマは「マウンテン・ドクター」がありました。医療を中心にしたものとしては、テレビでは「救命病棟24時」とか「コード・ブルー」。そして「TOKYO MER〜走る緊急救命室」などが思い出されます。これらは事故が起こってから、どうやって人の命を救うかがポイント。
本作は、災害が起こる前、災害を引き起こす気象変化をどこまで予測するかで人命を守ろうというのが面白い着眼点です。もっとも、すべて予防措置ができたら、ドラマとしては盛り上がりに欠けてしまうので、その予測の隙間からこぼれ落ちる部分はある程度しょうがない。それでも、刻々と変化する気象をうまく利用して災害救助につなげていくところはなかなかのものです。
ドラマはSDMはまだ未熟な組織であり完成形ではないところで終了しているので、まだまだ続きのストーリーは作り出せそうです。Season 2とか、映画化とか、もっと見たいドラマの一つだと思います。

