2022年3月6日日曜日

カチョ・エ・ペペ


ローマ付近の定番のパスタ料理の一つがこれ。カチョ(cacio)はチーズ、ペペ(pepe)は胡椒。日高シェフは、本当に材料がこれだけのパスタを紹介しています。実にシンプルな料理ですが、チーズ好き、胡椒好きにはたまらない一品です。

大事なのはチーズ。たいていのパスタ料理では、粉末状のパルメザン・チーズ(パルミジャーノ)をしばしば使いますが、これは牛の乳から作られる。今回のレシピに無くてはならないのは、羊の乳から作られるペコリーノです。長期保存を目的としていたので、塩分が多めのチーズです。

胡椒はできれば粒のままを使いたい。それを調理直前に叩いて粗く砕いたものが、香りが強く出て溶けたチーズに切れ味を追加してくれます。

スパゲッティは、チーズがたくさん絡むので太目の方が合う。一人前60~80gに対して、すりおろしたたペコリーノは15~20g、胡椒は15粒程度がよさそうです。

茹で汁の塩は少な目で、スパゲッティを茹で始めます。茹でている間に、チーズを用意し、胡椒を砕きます。砕いた胡椒をフライパンに入れて軽く煎ったら、水を100ccくらい追加して温めます。

指定された茹で時間の1分前にパスタを取り出し、フライパンに投入。水分が大部分無くなるまでかき混ぜます。火を止めてペコリーノを入れてかき混ぜると出来上がり。

ペコリーノだけで十分な塩味で、おそらく牛よりもあっさりとした風味がくどくない。胡椒がガツンと効いて、くぅ~たまらんという出来栄えです。

料理人によっては、バターを加え濃厚な仕上がりにする人もいます。ペコリーノが手に入らない場合は、パルミジャーノでもOK。この場合は、塩を少し足した方が良いかもしれません。こういう料理は、日高シェフも言っていますが、基本的にイタリアの家庭料理なので、それぞれの家にそれぞれの味があるってことなんですね。