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2008年11月3日月曜日

鼠選び

鼠といっても、ちゅーちゅー鳴くやつじゃありせん。パソコンで使う鼠、つまりマウスです。

その昔「一太郎」が全盛期の頃、つまりNECのPC-98シリーズまではCUI(Character-based User Interface)でしたから、ポインティングデバイスというものはほとんど用がありませんでした。

しかし、アップルがGUI(Graphical User Interface)を導入して、マイクロソフトも負けじとWindowsを開発するようになり、マウスはパソコンを使う上での必需品となりました。

トラックボールやパッド、さらにキーボードの真ん中に付いているスティックなど様々な形のものがありますが、自分は圧倒的にマウスが好きです。

さて、そのマウスも超ミニサイズのものから、巨大なメロンパンのようなものまで様々。いくら、便利だからといって自分の手にしっかりとなじむものを使わないとまずいですよね。

人間の手の指は、手の甲側の指を伸ばすための伸筋腱、そして手のひら側の指を曲げるための屈筋腱のバランスで動いています。最も力が抜けたときは、軽く指の関節が曲がっていて、ちょうど野球のボールくらいの大きさの物を持っているような感じになるのです。

ですから、その丸くなった手のひらにすっぽりと収まるような大きさのマウスが、最も負担をかけにくい大きさということになります。

そして先端が盛り上がっているものはマウスボタンを押す際に、必然的に指を大きく上に上げなくてはいけませんから、力を余計に使うことになります。

また、最近はホイールも必ず使いますが、これも同様になるべく先端に無いと、指を大きく曲げなければならなくなります。

逆に言うと、先端部が低めになっていて、ホイールができるだけ端に付いている。そして、手のひらにジャストフィットでおさまるものが、良いマウスということになるわけです。

指には端からDIP関節、PIP関節、付け根のところのMP関節と呼ばれている3つの関節があります(第1関節、第2関節という呼び方はありません)。一般的に伸ばす側の筋肉の力の方が弱いため、動かすときは伸ばす方がより力を必要とします。

指先だけを伸ばす、つまりDIP関節を伸ばすのであれば、手の中にある筋肉の仕事です。ところがPIP関節やMP関節を伸ばすための筋肉は前腕にあるので、指先だけを動かせばいいのと、指全体を動かすのでは疲れ方が全然違ってきます。

小さすぎるマウスは持ち運びには便利ですが、全体を握るときにすでに曲げる筋肉を持続的に使っていますし、何か作業をするたびに大きく指を伸ばさなくてはなりません。

また大きすぎるマウスは、すでに指が伸び気味になっているので、さらに伸ばす動きは疲労しやすくなります。

帯に短したすきに長し。腱鞘炎のように痛みで泣きたくなかったら、マウスはぴったりの物を使いましょう。