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2008年11月9日日曜日

Gidon Kremer / Schubert Works

先月HMVで注文した、ミレンコヴィッチ演奏パガニーニの「24の奇想曲」は、結局入荷せずキャンセルとなってしまいました。他ではCD化されていない無伴奏曲も入っていたので残念です。

そこで、奇想曲の演奏としては定番のアッカルドを改めてオーダー。というのは、ミレンコヴィッチ盤とほぼ同じ値段でCD6枚組、アッカルドのドイツ・グラマフォン(DG)でのパガニーニ演奏をまとめたBOXということで大変お買い得なのです。

ヴァイオリン協奏曲もすべて入っています。奇想曲はさすがに名盤の誉れが高く、堅実な演奏で素直に素晴らしい。ついでというと失礼ですが、同じDGのバーゲンでギドン・クレメールのシューベルトのソナタも購入しました。

夏にアルゲリツチのピアノ独奏BOXを買いましたが、アルゲリッチの盟友といえばクレメール。二人の競演しているベートーヴェンのソナタ全集は強烈な個性のぶつかり合いで、超過激なベートーヴェンとして有名で、教科書的にクラシックを聞きたい人には絶対お勧めできません。

他のブラームス。シューマン、プロコフィエフなどのソナタ演奏と一緒のBOXがあって、これが素晴らしい。もう一つのシューベルトBOXもその時に見つけたのです。正直言って、ピアノ・ソナタでもシューベルトはあまり好きではないので、それほど期待していませんでした。

ところが、特にFantasia D.934がすごい。これだけゆったりとしたテンポで低音弦を中心としたラインを一点のぶれなく聞かせるというのは、ヴァイオリンをいじったことがない自分でもすごいもんだとうならせます。

アルゲリッチとの競演では、二人の戦いみたいなところが楽しいのですが、こちらはアファナシエフの堅実な伴奏を得て、ヴァイオリンが引き立っている感じです。

テンポの速い楽章では、まさに弦が歌っているという感じです。もともとチェロは大好きでしたが、ヴァイオリンの高温・硬音は避けていたのですが、しばらくはまりそうです。

恐るべしクレメール。