最近の厚労省研究班の報告は、なかなか面白い。この前は、腹囲だけではメタボは診断できないというような、厚労省をこけにした報告がありました。
今度は、二十歳の体重より減った人の方が死亡率が高いという話。研究班のリーダーは国立がんセンターの先生。国立というところがみそ。つまり厚労省のお膝元。
9万人近い人を13年間追跡して、二十歳の時の体重から5kg以上減った人、マイナス5kgからプラス5kgの人、そして5kg以上増えた人の3つのグループに分けたそうです。
そしたら、マイナス5kgのグループでの死亡率が最も高く、体重が増えたグループでの死亡率は全体の死亡率と変わらないという結果だったということです。
つまり、これって肥満になっても死にやすいということはない、ということなんでしょうか。ある意味衝撃の結末、っていう感じです。
この数年、医療費抑制の目的で厚労省はメタボにとびつき、メタボを抑制すれば未来の病気人口を減らし医療費が削減できると訴え続けてきました。東大の某先生はまるで教祖のようにメタボ伝道師として行脚し、誇らしげに腹囲でなんでもわかると言わんばかりでした。
その結果、行政のサービスであった一般的な健康診断は中止となり、メタボだけに的を絞った特定健診が昨年から始まり、一般の方も医者も企業も右往左往させられています。
まぁ、どう考えても肥満の方が健康だというようなことはありません。肥満が様々なリスクになることは間違いないのです。ただ、今回の話もそれだけじゃない、ということを証明しているわけです。痩せすぎることは太ることよりもリスクとなり得るということなんでしょう。
まだまだ日本人の肥満は、欧米人に比べてたいしたことはないということらしいです。
ふぅ~。