明日からとなりの木村泌尿器皮膚科は夏期休暇に入ります。なんと真冬のオーストラリアへ遊びに・・・いえいえ、国際学会参加のために行くのだそうです。
医者なら学会に行くのは当たり前と思われるかも知れませんが、開業して日々の診療で精一杯なのに、学会活動を続けるというのは凄いことなんです。
専門医の資格継続のために、時々学会に行って聞いてくるだけの自分とは違います。最後に発表したのは大学の時で、もう6年くらい完全聴衆と化しています。
学会で発表しようと思うと、たいてい半年前くらいまでに内容をまとめておかないといけません。昔は症例数が少なくても、統計的な有意差が無くても、あまりうるさいことは言われることはなく発表できました。
今は、EBMという言葉が医学界を席巻しているのです。EBMとは根拠のある医療という意味で、統計学的な整合性のあるものだけを認めていくという物です。
確かに理屈としては正しいのですが、統計学はいくらでも計算マジックが可能なもので、数字に踊らされているものも多いと思います。
自分が専門にしているリウマチという病気にしても、誰一人まったく同じ経過をたどるひとなんていません。まぁ、そんなことを言っても、そういうデータをしっかり勉強した上で、一人一人の患者さんに応用していくことが医者として大切なんですけどね。