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2010年1月17日日曜日

ギックリ腰

寒くなってきたせいなのか、最近腰痛の人がずいぶんと多い気がするんですよね。腰痛は人間が二足歩行動物になった関係上、切っても切れないお友達みたいな物ですが、それは椎間板(ついかんばん)の関係です。

背骨は1本の長い骨ではなく、だいたい4cmくらいの椎骨(ついこつ)がつながってできている。その椎骨と椎骨の間にあるのが椎間板。

周りを皮でつつんで中にあんこが入っているおまんじゅうみたいなもので、いろいろな衝撃を吸収したり、背骨を曲げたりひねったりする働きをしているわけです。

腰より上は肋骨がついて補強されているし、腰より下は骨盤の中でひとかたまりになっているので構造的には強い。腰の部分は必然的に動きが大きくなり、柔らかい椎間板は痛みやすいということです。

特に立ち上がった姿勢は上半身の重みを絶えず受けているために、椎間板は年と共に痛んでいきやすい。さらに中腰や前屈みの姿勢になると、腰にかかってくる負担は上半身の重さの数倍になるので、背筋力が低下しているとひとたまりもなくギックリ腰を起こすのです。

何か思い物を持つとその分を加わって、腰にかかる重さは数百キロにもなることがあります。当然、体重が増えても同じこと。

筋肉に負担がかかりすぎて痛みを出しているような場合の方が多いので、たいていは1週間くらいで落ち着いてきます。

痛い間は1に安静、2に安静、3・4も安静、5に安静。姿勢をまっすぐにして、寝ているか立っているかで我慢しましょう。痛みがひいたら、後は腹筋・背筋を鍛えて何とか自分の背骨を支える力を復活できれば大丈夫。

椎間板に負担がかかって痛みを出した場合は、痛んだ椎間板が骨の枠内から飛び出してしまうことがあります。こういう状態を椎間板ヘルニアと呼ぶわけで、たいていは後ろに飛び出て足に向かっていく神経をいじめてしまうのでたちが悪い。

お尻から太ももの後ろ側、そして膝の外側からすねの外側をおりて足の甲に痛みやしびれを出すようになると、いわゆる坐骨神経痛という症状です。

さらにひどくなると触っている感じがわからなくなったり、力が入らないために足が下に下がって地面にひっかかりやすくなったりします。こうなると手術も視野に入れておかないといけないし、程度が急で強い場合には緊急手術が必要な場合も出てきます。

20代、30代の方はよほどの運動不足でなければあまり心配はありませんが、40代くらいからは筋力低下は必ず出てきています。なんとなく腰が重いと思ったら注意信号です。あまり自信を持ちすぎて重たい物をいっきに持ったりしないようにした方がよさそうです。

寒いと筋肉が縮こまってよけいに力が出にくいので気をつけましょう。普段の姿勢に注意して、猫背気味になってきたと気が付いたら早めに筋トレをしましょう。