大人気のシリーズで、前作でおわったかと思ったら、まさかの映画第4作。去年の邦画の中では、「踊る大捜査線」最終作よりも多くの興行収入を獲得しました。
主人公の海上保安庁の潜水士も、ついに特別救助隊に入り、通常では困難な事故に挑みます。まぁ、相変わらず元気に猪突猛進するところはかわりませんが、現実にはあり得ない感もさらにパワーアップ。
もっとも、そんなクールに突っ込んでいたら、この手の映画はとても観ていられません。まぁ、それなりにうまくできたCGで、海面に着水しようとするジャンボ機の迫力はまぁまぁ。
今回は、前作までの観客の気持ちを上司が代弁していて、とりあえずご都合主義的なところを反省して始まります。いままで、お前はがんばったが、結局自分が救助されていて「失敗」しているというのは、誰しも思っていたところ。
なんで、ジャンボ機が着水? というあたりの話のきっかけについては、あまり深く考えなくていいんでしょうね。そこに、親友の恋人がCAとして登場しているあたりも、話を作りすぎですが、まぁいいでしょう。
反省した成果は、主人公が危機に陥るのではなく、親友がかわりになっていて、結局展開はたいして変わりなし。恋人がプロポーズを断った理由が「私バツイチだから」というのにも、多少コケますが、まぁいいでしょう。
どっちにしても、よく話題になっているようにフジテレビ系の映画としては、原作者と喧嘩になって、海猿シリーズはこれ以上はなさそうです。フジテレビも、今までの人気ドラマを蒸し返して、何とか対応しようとあがていますからね。
週明けからは「ガリレオ」が始まり、夏の映画までもっていくようです。秋からは「リーガルハイ」の復活も決まりました。メディアミックス作戦は相変わらず続くようです。ただ、日本の映画の価値を下げないようにしてもらえればと思うだけです。
★★★☆☆