今日から二十四節気は寒露(かんろ)、露が朝の寒さで凍りそうになる・・・という微妙な感じ。いよいよ、本格的に寒さが増してくるということでしょぅか。
七十二候では、 鴻雁来となります。これは珍しく読めるし、意味もわかりました。「こんがんきたる」と読み、雁がやってくる頃という意味。
とは言っても、雁が飛来してくるのは東北よりも北の方。関東あたりでは、実際に見ることはないでしょぅから、鴻雁来といっても実感することはないかもです。
雁というのは、空の高いところを飛んでいるところばかりが思い浮かぶのですが、実は家畜となって飛ぶ力をほぼ失ってしまった雁がガチョウなんですね。アヒルと似てますが、こちらは鴨を家畜化したもの。
雁というと、日本では古くからいろいろなところに文化として残っていたりする。例えば昔の喫煙道具だった煙管(きせる)では、木製の筒の両端に金属の吸い口と煙草を詰める雁首がついています。
雁首と書いて「がんくび」で、よく喧嘩の時に「雁首揃えてこい」みたいな啖呵を切ったりすることに使います。森鴎外の小説のタイトルにもなっていたりします。
切手マニアには、昔から有名なのが「月に雁」で、もとは歌川広重の浮世絵。自分が小学生の頃には万単位の値が付いていたように思いますが、今でも古切手四天王と呼ばれる一つとして人気が高いようです。