今年のクラシック音楽は、演奏家にまとを絞って楽しむという方法をしているんですが、まずは大御所アルゲリッチにはまり、そして次にヴァイオリンの注目株のイブラギノヴァをまとめて聴いていました。
さて、その次はどうしようかと。ピアノ、弦楽器と来たので、自分としてはあまり得意ではない吹奏楽器はいかがでしょうか。ただし、金管楽器はクラシックでは独奏楽器としてはあまり扱われないので、無難なところで木管楽器にしましょう。
というわけで、最近注目し始めたのがクラリネットのザビーネ・マイヤー。1959年生まれで、学年としては自分と同級生なんですが、何しろ帝王カラヤン引退の引き金を作った人として有名。
1981年、ベルリンフィルのクラリネット奏者に応募して、カラヤンが気に入って後押しをするも、楽団員からの猛反発を食らいカラヤンとの確執が表面化。ついにカラヤンはベルリンフィルを去ることになったというもの。
ザビーネはこの事件のため、かえって有名となり、今では現代クラリネット奏者としては一、二を争う実力と人気を誇るまでになったというシンデレラストーリーがあります。
もともと、室内楽の中には、ハルモニア・ムジークと呼ばれる金管・木管楽器だけの少人数編成による音楽があり、とくにモーツァルト~ベートーヴェンの時代にたいへん人気があったわけです。
このジャンルは嫌いではないので、すでにけっこうコレクションしているのですが、今度ザビーネの結成したハルモニア・ムジークのための楽団の演奏がまとめれてボックスで発売されることになりました。
なかなか内容的にも面白そうで、クラリネットの温かみのある音が堪能できるものと大変期待できる。さっそくHMVで予約注文をいれたのですが、二度にわたって発売が延期されているんです。
もしかしたら、このまま発売中止ということもありうる感じになってきました。いやはや、どうなることやら。無事に発売されて、手元に届くことをただただ祈るばかりです。