ヴィバルディといえば誰でも思いつくのは「四季」ということになっていますが、ヴィバルディもJ.S.バッハと同時代のイタリアの人気作曲家。「四季」以外にも協奏曲は山ほどあるわけですが、偉大なる「金太郎飴」状態。
宗教曲もたくさんありますが、こちらもどれもいかにもヴィバルディらしい乗りの曲が揃っています。宗教曲を聴くようになって、ヴィバルディのものも探していたら、ちょうどCD7枚組みのセットが見つかりました。
おお、セットとしてはちょうどいい感じのものなので、これを買っちゃおうかなぁ・・・と思って、よく見て行くと、演奏者はヴィットリオ・ネグリとなっている。
んっ? ネグリ? おや、どこかで聞いた事がある名前。そういえば、以前購入した''Vivaldi Masterworks"というCD40枚のボックスがあったっけ。ごそごそと奥から出してみると、やっぱりセットの半分近くをしめる声楽曲が全部ネグリでした。
このセットは、イ・ムジチの演奏を目当てに購入したもので、以前のブログに書いていました。当然声楽苦手の立場としては、イ・ムジチの全集に「声楽はおまけ」でついてくる扱いをしていて、実際今までまったく聴かずに放置していたわけです。
ちなみに、驚いた事にこの巨大ボックスは当時は中古で4000円程度で手に入れたのですが、今は中古で\13,900~、新品となると\59,800~。こつこつ集めている、この手のCDですが、意外とけっこうなお宝になっているのかも。
さて、確認してみたら、今普通に売っているこのセットの中身はすべて、さらに含まれていないものも"Masterworks"のほうに入っていました。というわけで、無駄遣いをしないですんで、よけいにお得感が増したと言うわけです。
ヴィバルディの宗教曲というと、一番人気は"Gloria RV589"で、映画などにも使われ「どこかで聴いたことがるクラシック」の一つ。他には"Stabat Martel"や"Magnificat"も作曲している。
教会に所属して、せっせと生真面目にミサのための作曲をしたバッハに比べると、やはりヴィバルディは陽気なイタリア人という風情は隠しきれないものがあります。ヴィバルディは少女孤児院の合奏長という立場にあったので、バッハよりはだいぶ気楽なんでしょうか。
いずれにしても楽しげな宗教曲があってもいいわけで、このセットではモダン楽器によるより明るい音が気持ちいい。繰り返しになりますが、「すでに持っていた」というわけで、何かすごく得した感じです。