Microsoftの基幹OSソフトウェアであるWindowsXPのサポートが完全に終了し、今後は問題があって修正ファイルの提供などはありません。2001年に登場したので、確かに13年もたてば、コンピュータの世界では化石に近い存在かもしれません。
もともとMS-DOSというOSが80年代に登場して、このOSの上で一太郎、L0TUS1-2-3、dBASEといったキャラクターベースのソフトを使いこなすのがパソコン黎明期の話。
そのうち一対一のパソコン通信が行われるようになり、ファイルもどんどん大きくなっていくに従って、MS-DOSで扱える限界が見えてきました。特にランチャーソフトであったWindows 1.0の登場、そしてMS-DOSを隠して実用的になったWindows 95で、もはやMS-DOSの上で何とかするのは無理ということになります。
一般用はWindows 98やWindows meなどをはさみましたが、すでに企業用にMS-DOSを排除したWindows NT、そしてその改良版のWindows 2000の優秀性が証明され、ついに一般用と企業用の区別を廃して、完全にMS-DOSと決別したのがWindows XPでした。
MicrosoftのOSの轢死の中でも、XPは傑作と呼ばれるに相応しいものだと思います。20世紀までは一部のマニアや専門家のためにあったインターネットの急速な普及は、XPが大きく貢献した事は間違いありません。
あまり意識していませんが、いろいろな電化製品では特定の仕事だけをこなすXPのミニ・バージョンが大量に使われています。たとえば車に積んでいるカーナビなどは、その代表かもしれません。
実際のところ、XPを搭載したパソコンはまだまだ山ほどある。Windows7が現状では安定稼動していますが、XP搭載パソコンもつい数年前まで売られていて、購入時にOSの選択が可能でした。
パソコン本体は、使い方にもよりますが、5年くらいするといろいろとハードのほころびが始まり、さすがに10年たてばそのままで使用するというのはかなり厳しい。
Microsoftが、さすがに古典的となったXPを切り捨てるのは当然で、理解はできるものの、現実にはうちのクリニックでも電子カルテやレントゲンで使用しているパソコンはXPベース。
もちろんインターネットに接続しない、クローズな環境でのネットワークですから、さしあたってサポート終了でも困る事はないのですが、むしろ心配なのはハードの方。
最低業務に使用する7台のパソコンのすべてがXPで、新しいものでも5年経過したことを考えると、一台だけ変えてもしょうがない。どうせすべてWindows7ベースに変えるとなると、いろいろ含めて200万円近くかかるのではないでしょうか。
う~ん、簡単には踏み切れない値段です。メモリやハードディスクの交換など、姑息的な対応をしながらしばらくは今の環境を継続するしかないかもしれません。