二十四節気の春分が終わり、きょうから清明。そしてその初候となるのは、七十二候では玄鳥至、つばめきたるです。
ところが寒冷前線の影響で、天気はいまいち。気温も下がって「花冷え」で、お花見をしようと思っている方には、なかなかぱっとしないところです。
玄鳥は、漢字一文字で燕と書きます。礼服には燕尾服という言葉もあり、ツバメは比較的馴染みのある鳥。俳句の世界では、季語としてツバクラメという言い方もある。
軒先に巣を作って、幼鳥が餌を欲しがってピーピー鳴いているような様子というのは、昔は何度か見たことがある光景です。
南の台湾やフィリピンあたりで越冬して、今頃に日本に戻ってきて産卵するのだそうで、ツバメが見られると春を実感できる風物詩の一つ。
でも、都会ではどんどんこういう光景は見つけにくくなって、そのうち中華高級食材の名前でしか聞かない言葉になっているかもしれません。