f/1.4 1/80sec ISO-400 35mm
写真でフレームと呼ぶのは、全体の枠の形の事で、一般的な一眼レフカメラでは36mmフィルムの大きさが標準的に使われています。ですからデフォルトは横と縦の比率は横長の3:2ですので、縦長にすると2:3というフレームの中に画像が収まります。
その中に、さらに枠を写し込んで、写真の中にさらにフレームを作るのが面白い。写真の中の注目したい部分を強調する役割をしたり、写真全体のムードを作り出すことができます。
この写真の場合は、ガラス張りの花屋の店舗の入り口のサッシの枠が、ちょうど写真構図の基本である三分割法に一致しています。
真ん中1/3が明るい店舗の中、花を選ぶ女性がいます。ガラスに張られたチラシが邪魔なんですが、ちょうど女性客の顔を隠しているのでOKとしましょう。
左右1/3はそれぞれ暗いロールカーテンが下ろされているので、街並みが反射で写り込みました。カメラの後ろの情景もみえてくるので、暗くなったちょっとおしゃれな感じの繁華街の賑わいも見えてきます。
まぁ、ここまで明示的なインナー・フレームは、あからさますぎるかもしれませんが、フレームの中と外のどちらを主役にするのかによって、写真はずいぶんと変わりますので、うまく利用したいテクニックの一つだと思います。