もう、これは、ギャグ。ここまでギャグに徹すると、潔さを通り越して単なる開き直りとでも言える。いわゆる「戦隊物」のパロディですが、何しろ戦隊のメンバーが豪華すぎる。
赤木直子(レッド)が桐谷美玲、青田美佳(ブルー)が藤井美菜、緑山かのこ(グリーン)が有村架純、黄川田ゆり(イエロー)が高畑充希、紺野すみれ(ネイビー)が山本美月というキャスティングですから、10年前の映画とはいえ、このメンバーは二度と揃えられるもんじゃない。
なんちゃらレンジャーが任期満了になって、レンジャーのまとめ役のチャールス(佐藤二朗)は、名前に色が入っているというだけで女子たち5人を新たに集めました。レッドはとにかく超真面目な建設会社の社員、ブルーはパリピ系のアパレル販売員、グリーンは臭い演技をする劇団員、イエローは貧乏でバイトに明け暮れ、そしてネイビーは金持ちの財閥令嬢です。
何しろ女子ですから、集まれば女子会。怪人が出現してもまつ毛の手入れ中とか、バイトで忙しいとか、いろいろな理由で集まらない。真面目なレッドはそのたびにイライラしているんですが、ついに自分の大事な仕事のプレゼンのために、自分も穴をあけてしまうのです。
レッドが来なかったと4人が心配して家を尋ねると、仕事だったからというレッドに皆はあきれてしまいます。それから、レッドは連絡をされても無視することが続きます。チャールスはレッドを呼び出し、レッド抜きでもほかの4人が精一杯戦っていることを教えます。
再び怪人が現れ、反省したレッドはいつもの採石場に向かいますが、今度は他の4人がいない。レッドは一人一人のもとに言って謝り、何とか全員揃うことができました。しかし、今までの怪人以上に強敵で巨大化して襲ってきたため、ついに、新兵器女子-ズロボが登場するのでした。
監督・脚本はほぼギャグ映画ばかり作っている福田雄一。戦隊員を演じた5人にとっては、若かりし頃の黒歴史みたいなもの。とてもじゃないけど、見返したくはならないと思います。それぞれのファンが怖いもの見たさで見ればいいのかな、という感じです。