2013年10月30日水曜日

不適切表示

誤表示なのか、不適切表示なのか、それとも偽装表示なのか。

阪急阪神ホテルズのレストランでの、メニュー表示と内容が異なる食事の提供による問題は、本来消費者側が信じるしかないという根幹を揺るがす問題です。

このいうことについては、やはり性善説に基づいて社会が動いていることの証明でもあるのですが、今回のような問題は四国のホテルでも明るみに出てきていて、基本的な生活が性悪説の上に成り立つようなことになったら大変に怖い事だと思います。

社長の会見では、「偽装と受け取られてもしかたがない」という結論でした。この言い回しは、根本的に偽装ではないが、偽装したように見ることができるという含み。

手捏ねハンバーグ・・・既製品を使用。手捏ねという表示があれば、その店で鮮度の良いひき肉を使って作り、その方が美味しいと考えるのが当たり前。既製品は、当然冷凍品でしょう。

九条葱・・・普通の長葱。九条葱は独特の香りがあって、明らかに長葱とは違うもの。外国産の松茸があまり香りがしないのとは、次元が違います。

自家温野菜・・・一般品を使用。自家とつけば、食の質や安全にこだわりをもったものと考えます。一般品が悪いとは言いませんが、明らかに高級感を想像させるもの。

フレッシュ・ジュース・・・普通のジュース。フレッシュとつけば、その場で果実から搾り出すもの。単なる果汁100%ジュースをフレッシュと呼ぶ事は絶対にない。

芝海老・・・バナメイ海老。バナメイ海老は低価格の海老として、スーパーでもたくさん見かけますが、身のしまりが弱く、プリプリ感はかなり落ちる事は誰もがわかっています。

こんなことを書き続けてもしょうがないのですが、いずれにしても、より美味しいと思わせる表現が採用されていて、客はより多くの対価を支払うことに納得することになります。

会社の方針としてやったならば、偽装以外の何者でもないし、もしも社長が言うように現場の勘違いだと言うなら、そんなに見識の低い人たちが料理をしているのかという・・・どっちに転んでも、消費者は騙された事には変わりありません。